第1試合
【第1試合】 VSグレート・ザ・屍豪鬼(2)
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わってくる。
「す、凄い土下座ですぅ。キン肉マンルージュ様」
ミーノはキン肉マンルージュの素晴らしい土下座を見つめながら、ごくりと、生唾を飲んだ。
「わたしね、幼女の頃からね、ずっとずっとね、いじめられてたの……わたしはね、生まれながらの真性いじめられっ娘なの……それでね、いじめられた数と同じだけ、土下座をしてきたの……そうしたら、いじめっ子から、おまえは土下座だけなら地球いちだな、って言われちゃったの……」
他人事とは思えない――ミーノは、ひどく切ない気持ちにさせられた。
頭を下げ続けているキン肉マンルージュは、話しを続ける。
「……ミーノちゃん、わたし……殺されちゃうんだよね……16歳という若い美空で……人生の終焉を迎えるんだよね……」
ミーノは、びくくんと、全身を震わせた。
「ごめんなさいですぅ! ごめんなさぁいですぅ! ごめんなさいですぅぅぅうううぅぅぅ!」
ミーノはキン肉マンルージュに勝るとも劣らない、素敵すぎる土下座を披露する。額から血が流れるほどに、頭を下げ続けている。
「ごめんなさい! ごめんなさぁい! ごめんなさいいいぃぃぃいいい!」
「ごめんなさいですぅ! ごめんなさぁいですぅ! ごめんなさいですぅぅぅうううぅぅぅ!」
ふたりの少女がテーブル上で、互いに土下座合戦をしている。
“ぱああぁぁああぁぁ”
あまりにも激しい土下座のせいで、ふたりの後ろには、神々しい土下座神の姿がうつしだされている。
「おやめなさい! ふたりとも!」
よく通る美しい声が、ふたりの耳を吹き抜けた。その声は、優しくも厳しい、暖かくも力強い、心に響く声であった。
キン肉マンルージュとミーノはバッと頭を上げ、声がした入り口のあたりに、シュバッと顔を向ける。
開かれた入り口の扉の前に、美しい女性がたたずんでいた。
女性は、自己主張の少ない控えめな美人という印象を周囲に与えつつも、その容姿は美しすぎる。女性はそれほどの美貌の持ち主で、美しすぎる美熟女である。
「お、お母さん!」
美熟女の姿を見て、キン肉マンルージュは驚きの声を上げた。
「お母様? キン肉マンルージュ様の?」
扉から差し込む日の光が逆光となり、ミーノからは美熟女のシルエットしか確認できない。ミーノは目の上に手をかざし、眩しげに目を細める。
「凛香ちゃんなら大丈夫よ。堂々と戦ってらっしゃい」
美熟女はキン肉マンルージュのそばまで歩み寄り、優しく微笑みかけた。
「あ、あなた様は!」
ミーノは目を見開いて、驚きの声を上げた。
「二階堂マリ様!」
“ずどしゃぁん”
驚きのあまりに、ミーノはテーブルから転げ落ちてしまう。
「あ
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