第1試合
【第1試合】 VSグレート・ザ・屍豪鬼(2)
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して肘のあたりまでが、ずっぽりと入り込んでしまう。
グレート・ザ・屍豪鬼は、身体の中の奥深い場所を、ぐにぐにと手で探っている。
“ずろおろろろおおおろろろぉぉぉ”
グレート・ザ・屍豪鬼が手を引き抜くと、その手を天に向けて突き出す。そしてゆっくりと手を開くと、手の上には真っ黒に輝く、悪魔の形をした宝石が置かれていた。
「マッスルジュエルの適合者が現れてしまった場合、すぐにこれを使えと、あのお方に言われていたのじゃが……まさか、その通りになるとはのお」
グレート・ザ・屍豪鬼は苦々しい顔をしながら、キン肉マンルージュを睨みつける。
「貴様のようなションベンガキ超人相手なら、今の儂のままで、簡単に捻り潰せると思ったのじゃが……儂が甘かったわい……もう出し惜しみは無しじゃあ!」
グレート・ザ・屍豪鬼は手の上の宝石に向かって、叫び上げる。
「デヴィルフォーゼッ!」
“ぶわわああぁぁああぁぁわわわわわぁぁぁッ”
グレート・ザ・屍豪鬼の手の上にある宝石から、真っ黒な煙状の気体が溢れだした。真っ黒な気体は、グレート・ザ・屍豪鬼の身体を包み込んでいく。
「あ、あれは! デヴィルディスペア! ですぅ!」
ミーノは真っ黒な気体を見つめながら、声を上げた。
「デヴィルディスペア? ミーノちゃん、知ってるの?」
「はい、キン肉マンルージュ様。デヴィルディスペアは絶望の暗雲なのですぅ。マッスルジュエルが放つマッスルアフェクションとは対を成す、悪魔の暗雲。それがデヴィルディスペアですぅ……ということは、あの宝石……デヴィルディスペアを発生させているあの宝石は、デヴィルジュエルなのですぅ!」
デヴィルジュエルという名前を聞いて、キン肉マンルージュはピンときた。
「デヴィルジュエル? ……じゃあ、もしかして、グレート・ザ・屍豪鬼は……わたしみたいに、変身しようとしているの?」
「お察しの通りなのですぅ。デヴィルジュエルはマッスルジュエルと同様、使用者に能力授与をすることで、ジュエルにインプットされた超人の全能力を受け継ぐことができますですぅ」
キン肉マンルージュとミーノが話していると、デヴィルディスペアの中から声がしてきた。
「シゴシゴシゴッ! デヴィルジュエルはのお、マッスルジュエルと違って、適合者などという限定が無いのじゃあ! 使う者を選ばず! 誰でもデヴィルジュエルの力を得ることができるのじゃい!」
デヴィルディスペアの中から話しかけるグレート・ザ・屍豪鬼に向かって、ミーノは言葉を返す。
「デヴィルジュエルは適合者を選ばない代りに、使用者の身体に大きな負担を与えるのですぅ。下手をすれば、死に至るほどのダメージを負ってしまうのですぅ」
「シゴシゴ
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