第1試合
【第1試合】 VSグレート・ザ・屍豪鬼(2)
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かえれば、邪悪な鎌いたち、ってとこかなあ」
グレート・ザ・屍豪鬼は言葉を失った。全くの図星であった。
「でもこの技って、あんたの正面にいなければ、攻撃を受けることは無いんだよね。だから技の発動の瞬間にね、あんたの真横に移動したんだよ。そしたらね、あんたの脇腹、超がつくほど隙だらけだったの。だからね、思いっきり、コークスクリューブローの連撃を打ちまくったの。そうだなあ、名付るとしたら……48の殺人技のひとつ、マッスルエターナルスクリュー!」
グレート・ザ・屍豪鬼は信じられないという顔を、キン肉マンルージュに向ける。
「こ、こうもあっさりと……儂のフェイバリット、しごき桜・乱れ咲きの刑を打ち破るとは……しかも、返し技まで仕掛けて……か、完全に破られたわい、貴様に……儂のしごき桜・乱れ咲きの刑が……」
ショックが隠しきれず、肩を落とすグレート・ザ・屍豪鬼。そんなグレート・ザ・屍豪鬼を見つめながら、アナウンサーは言った。
「しごき桜・乱れ咲きの刑。難攻不落と思われていた大技でしたが、意外なほど簡単に破られてしまいましたねえ、中野さん」
意見を求められた解説者は、不自然に髪をかき上げながら、言葉を返す。
「確かに、簡単に見えるかもしれませんねえ。でもですねえ、その実、簡単ではないですよお、これは。キン肉マンルージュ選手はですね、持ち前の体裁きでですね、相手に悟られずに真横へ移動していますよ。そして瞬時に、相手の隙を見つけ出していますよ。その中で一番ダメージが与えられるであろう脇腹に注目をしてですねえ、容赦なく攻撃を繰り出していますよ。しかも一撃ではなく、非情なまでの連続攻撃をですよ! これはキン肉マンルージュ選手だからこそ成し得た、キン肉マンルージュ選手ならではの攻略法ですよ!」
「おお! ということは! 誰にでもできる、というわけではないのですね! さすがはキン肉マンルージュ選手!」
アナウンサーに褒められ、キン肉マンルージュは勇ましいドヤ顔をグレート・ザ・屍豪鬼に向ける。
「へのつっぱりはご遠慮願いマッスル!」
キン肉マンルージュは決めポーズをとりながら、決め台詞を放つ。するとこれに呼応したように、観客は沸きに沸いた。
“うおおおおお! 圧倒的じゃね!? キン肉マンルージュちゃん、ノーダメじゃね?!”
“完全勝利もあり得るぜ、この勝負! ルージュちゃんの勝ち! 決まったぜ、これ!”
沸き立つ観客の声を聞いて、アナウンサーは言う。
「確かに、これは圧倒的な試合内容です。まだ試合開始から間もないのですが、グレート・ザ・屍豪鬼選手は心身ともに大きなダメージを負っているように見えます。対するキン肉マンルージュ選手は、まったくのダメージ無し! 汗ひとつかいていません!
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