第1試合
【第1試合】 VSグレート・ザ・屍豪鬼(2)
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わってきたですぅ! キン肉マンルージュ様……いったい何者なのでしょう、ですぅ」
観客の視線を独り占めにしているとも知らずに、キン肉マンルージュは冷静に、グレート・ザ・屍豪鬼に向かって構えをとっている。
「今度は、こっちの番ッスル!」
キン肉マンルージュは、グレート・ザ・屍豪鬼に向かって突進する。
そんなキン肉マンルージュを、グレート・ザ・屍豪鬼は集中して見つめる。
「……体当たり……と見せかけての……脇腹にミドルキックじゃな……」
グレート・ザ・屍豪鬼はキン肉マンルージュの筋肉の動き、目線、息遣いなど、様々な情報を読み取っている。そして、次に繰り出される攻撃を予測する。
「シゴシゴシゴッ! 見切ったわあ! バカめが、返り討ちにしてくれるわあ!」
グレート・ザ・屍豪鬼の予測通り、キン肉マンルージュは体当たりと見せかけて、ミドルキックを放った。グレート・ザ・屍豪鬼は待っていたと言わんばかりに、キン肉マンルージュのミドルキックにカウンターをあわせ、豪快なラリアットを放った。
しかし、グレート・ザ・屍豪鬼のラリアットは宙を切り、かわりにキン肉マンルージュの肘が、グレート・ザ・屍豪鬼の脇腹に深々と突き刺さった。
「ぐふぁ!」
カウンター気味に入ったキン肉マンルージュの肘は、グレート・ザ・屍豪鬼の顔を歪ませた。
動きが止まるグレート・ザ・屍豪鬼。しかしキン肉マンルージュは、追い討ちの攻撃を仕掛けることはせず、グレート・ザ・屍豪鬼のそばから素早く離れ、リング中央にまで移動する。
「うふふ、返り討ちにしてやれなくて、残念でしたッスル!」
キン肉マンルージュはペロッと舌を出した。
「バカなあ……カウンターをカウンターで返しよった……」
グレート・ザ・屍豪鬼は苦悶の表情を浮かべながら、困惑している。
「しかも、この肘打ちの威力……いくらカウンターで入ったとはいえ……なんなんじゃあ、この違和感は……」
グレート・ザ・屍豪鬼は脳をフル回転させて、現状を分析する。
「じゃがなあ、貴様……相手の攻撃をかわしたり受けたりはできても、自分からは攻撃できぬのじゃろう? あくまでも相手の攻撃を誘発し、その瞬間を狙って攻撃をする……随分と玄人好みの、渋い戦い方じゃのお」
キン肉マンルージュはペロッと舌を出す。
「うふふ、残念でしたッスル!」
そしてキン肉マンルージュは、グレート・ザ・屍豪鬼に向かって突進する。
「シゴシゴシゴッ! 自ら攻撃へ転じるか! やれるものなら、やってみるがよいわあ!」
グレート・ザ・屍豪鬼は再び集中して、キン肉マンルージュを見つめる。
「……このタックル……下半身狙い……スライディングによるローキックか……」
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