第1試合
【第1試合】 VSグレート・ザ・屍豪鬼(2)
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ゃい! なぜ避けられたんじゃい!」
グレート・ザ・屍豪鬼はギリリィと歯を鳴らした。そして息をつく間も無く、再びリング中央にいるキン肉マンルージュに向かって突っ込んでいく。
「これならどうじゃい!」
キン肉マンルージュと激突する寸前に、グレート・ザ・屍豪鬼は急なスピンをして身体を半回転させる。そしてキン肉マンルージュの真横に移動した。
グレート・ザ・屍豪鬼の動きに反応できないのか、キン肉マンルージュは微動だにせずにその場で立ち尽くしている。
「今度こそ終いじゃい!」
グレート・ザ・屍豪鬼は、身体全体をキン肉マンルージュにぶち当てる。
しかしグレート・ザ・屍豪鬼は、手応えを感じられなかった。
「ッ!! ……バカな」
キン肉マンルージュは涼しい顔をして、リング中央にたたずんでいる。
「今のフェイントは完全に貴様の虚をついていた……今のタックルが避けられる奴なんぞ、d.M.pにも数えるほどしかおらんかったぞお」
驚きを隠せないグレート・ザ・屍豪鬼は、周囲に耳を傾け、観客の声に集中する。
“うおおぉぉおおッ! すげぇぜ! まるで闘牛だぜ!”
“キン肉マンルージュちゃん、しびれるぜぇ! グレート・ザ・屍豪鬼の攻撃を、紙一重ですり抜けるなんて!”
「……そういうことかい」
グレート・ザ・屍豪鬼は、キン肉マンルージュに向かって正対する。そして隙の無い構えをとる。
「どうやら虚をつかれたのは、儂の方だったようじゃのお。貴様は儂の気配を察知しながら、同時に儂の攻撃を予測し、そして紙一重で、儂の攻撃をかわしていたようじゃなあ」
観客の言葉から状況を分析する、グレート・ザ・屍豪鬼。
「偶然、ではないな。偶然は2度も続かんもんじゃい。儂の攻撃を2度も避けた……認めようじゃないか、貴様を。一流の超人だと」
グレート・ザ・屍豪鬼の言葉を聞いた観客は、沸きに沸きだした。
“すげぇ! すんげぇ! 本物だぁ! キン肉マンルージュの実力は本物だぁ!”
“ガゼルマンを秒殺したグレート・ザ・屍豪鬼が認めたぁ! キン肉マンルージュは本物の正義超人だぜぇ!”
沸き立つ観客を尻目に、リングサイドからふたりの戦いを見守っているマリは、冷静に呟いた。
「凛香ちゃんが秘めている能力に、いち早く気がつくなんて、凄いわねグレート・ザ・屍豪鬼。更に観客の反応から、相手の実力を測ってしまう分析能力。そして相手を一流と認めたら、すぐに気持ちを切り替える精神コントロールの高さ。さすがは一流のベテラン超人ね」
マリの横で、ミーノは呆然としながらキン肉マンルージュを見つめている。
「すごいですぅ。本当にすごいのですぅ。2回タックルを避けただけですが、それでもすごさが伝
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