第1試合
【第1試合】 VSグレート・ザ・屍豪鬼(2)
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くと目に焼きつけるがいいわ!」
自陣のコーナーポストに寄りかかって凄むグレート・ザ・屍豪鬼。対するキン肉マンルージュは、自陣のコーナーポストと向き合いながら、キャンバスに顔を向けている。がちがちと歯を鳴らし、肩がぶるぶる震えている。
「大丈夫よ、凛香ちゃん」
マリはキン肉マンルージュに近寄って、声を掛ける。
「あなたは今、キン肉マンルージュなのよ。小さい頃から思い描いてきた、胸焦がれ憧れてきた、キン肉マンルージュなの。だから自分を信じて、思い切り暴れてらっしゃい」
マリの言葉が耳に届いたキン肉マンルージュは、目の輝きを取り戻す。
「わたしはキン肉マンルージュ! マッスル守護天使、キン肉マンルージュ!」
キン肉マンルージュは両手でロープを掴み、引っ張る。そしてロープの反動を利用して、後方に向かって飛んだ。飛び上がった勢いで、キン肉マンルージュの背に生えている翼、腰に掛かっているバトン、特殊デザインのメイド服は脱げ落ちる。そしてリングサイドにいるミーノに、それらがバサバサと降りかかった。
「え? え? ええ? はわわわわあ! ですぅ!」
ミーノは降りかかってくるキン肉マンルージュの追加コスチュームを、必死になって回収する。
そんなミーノを尻目に、キン肉マンルージュは宙で回転し、リング中央に着地する。
「へのつっぱりはご遠慮願いマッスル!」
キン肉マンルージュの決め台詞が言い放たれた直後、“カーン!”と、試合開始のゴングが鳴り響いた。
「シゴシゴシゴッ! この一撃で、貴様は終いじゃい!」
グレート・ザ・屍豪鬼はゴングと同時に、キン肉マンルージュに向かって突っ込んでいく。グレート・ザ・屍豪鬼は自陣のコーナーポストから相手側のコーナーポストまで、一気に走り抜けた。
“ずがしゃぁあん!”
キン肉マンルージュ側のコーナーポストに、グレート・ザ・屍豪鬼の身体がめり込む。
グレート・ザ・屍豪鬼はキン肉マンルージュに、体当たりを喰らわした。
「シゴシゴシゴッ! 試合開始直後の出会いがしらで、いきなりのタックルじゃい! 素人のションベンガキ超人には絶対に避けられん、完璧なタックルじゃい!」
グレート・ザ・屍豪鬼は高らかに笑い上げながら、コーナーポストからゆっくりと身を起こした。
しかし、そこにはキン肉マンルージュの姿は無かった。
「うふふ、そんなお粗末な猛牛タックル、このキン肉マンルージュには当たりませんッスル!」
背後からキン肉マンルージュの声が聞こえたグレート・ザ・屍豪鬼は、猛烈な勢いでリング中央に向き直る。
「バカな! 儂のタックルをかわしただとお?! スピードも、タイミングも、勢いも、完璧じゃった儂のタックルを!? なぜじ
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