第1試合
【第1試合】 VSグレート・ザ・屍豪鬼(2)
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式であって、礼儀であって、お約束であって、絶対的必須行為……無くてはならない、極めて重要なものなの……わかろうね、そこんところは……ね? ミーノちゃん……」
ほの暗い笑みを浮かべながら、異様な迫力でミーノを追い詰めるキン肉マンルージュ。
ミーノは目を泳がせ、ひきつった笑みを浮かべながら、話題を変えるべく口を開く。
「え、えーとぉ……そ、そうですぅ! グレート・ザ・屍豪鬼とのバトルについて、話しておくべきことがあるのですぅ!」
キン肉マンルージュは、そっとミーノの肩から手を離し、パッとテーブルの上に乗って正座をする。
「お聞きしましょう、ミーノ殿」
かしこまるキン肉マンルージュに負けないくらいに、ミーノはかしこまってキン肉マンルージュの目の前で正座をする。
「お話しましょう、キン肉マンルージュ様」
ミーノは両膝を掴みながら肩をすくめ、なにやら言いにくそうに話しだした。
「……実は……大変申し上げにくいことなのですが……キン肉マンルージュ様、あなたには……重大な欠点があるのですぅ」
「重大な欠点?!」
「そうです。欠点です……先程、グレート・ザ・屍豪鬼も申していましたが……あなたは元々は、ただの人間。ましてや格闘経験が皆無な、年頃乙女様。例えマッスルジュエルによって超人になったとしても、それはあくまで、身体的なことなのです」
キン肉マンルージュの顔が青くなっていく。
「ミーノちゃん……それって、つまり……」
「つまり、あなたは肉体こそキン肉マンと同等になりましたが、頭の中……精神については、年頃乙女様のままなのですぅ……いくら超人の肉体を手に入れても、知識も無い、経験も無いのでは……」
ミーノの顔が、ひときわ険しくなる。
「とてもではないですが、まともに戦うことなんて不可能ですぅ……それどころか……間違いなく、なぶり殺しにされてしまいますぅ……」
“ばああぁぁん”
キン肉マンルージュは身を乗り出して、両手をテーブルに打ちつけた。
「それじゃあ、わたし、悪行超人にむざむざ殺されに行くってこと?!」
ミーノは、びくんと、身を震わせた。
「ももも、申し訳ございませんですぅ!」
ミーノは額をテーブルに擦り付けるように頭を下げ、思わず見とれてしまうほどに美しい土下座を披露した。その土下座の洗練さは、これまでに幾千、幾万、幾億と、数え切れないほどの土下座を、ミーノが絶え間なく行い続けてきたことを物語っている。
「す、凄い土下座だね。ミーノちゃん」
キン肉マンルージュは頬に汗を伝わせながら、土下座をしているミーノを見つめている。
「私、いつも失敗ばかりしていたので……キン肉王家の使用人として雇っていただいていた
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