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オズの木挽きの馬
第一幕その九

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「忍術はね」
「全部道具を使ったりするね」
「それと体術だから」
「魔法じゃないね」
「そうよ」
 木挽きの馬にこのことをお話しました。
「一見すると魔法みたいに不思議でも」
「それか超能力みたいな」
「そうしたね」
 まさにというのです。
「不思議な術に見えてもよ」
「実は違うんだね」
「そうなのよ」
「分身の術とかもなのね」
「オズの国の忍者の人達って分身の術使えるよ」
「姿を消すこともね」
 こうしたこともというのです。
「出来るわ、実体はあるけれど」
「それは素早く動いたり隠れたりして」
「うん、そうしてね」
「やっぱりそうね、忍者は本当に魔法じゃないから」
「仙術でも妖術でもないのね」
「ええ、ああした術は」
 本当にというのです。
「漫画とか小説とかゲームのね」
「そうした世界のお話なんだ」
「ええ、蝦蟇を出したりとかも」
「オズの国には大蝦蟇もいるよ」
「そうなの」
「それを従えることはしているよ」
 これは出来るというのです。
「オズの国の忍者の人達は」
「それは日本の忍者は本当はね」
「あれはオズの国の忍者が出来ることなんだ」
「漫画や小説の忍者は蝦蟇を出して動かしたり変身出来るけれど」
「実際にはだね」
「出来ないから」
 そうしたことはというのです。
「あれはもう妖術よ」
「妖術と忍術は本当に違う」
「そうなのよ」
「私は似たものと思っていたわよ」
 ガラスの猫は恵梨香にお話しました。
「実はね」
「そう思う人多いから」
「日本以外の国の人達は」
「忍者を魔術師や妖術使いや仙人や超能力者みたいにね」
「思うのね」
「それで私達に聞いてくるの」
 日本人にというのです。
「忍者はどうしてああしたことが出来るのかって」
「僕達も最初はそう思っていたよ」
「忍者ってどうしてあんなことが出来るのかって」
「本当に魔法使いみたいに思っていたわ」
「それか超能力者かってね」
 ジョージ達四人も恵梨香に言います。
「本当に思っていたから」
「不思議で強くてね」
「しかも恰好いい」
「最高のヒーローだって」
「そこは本当に違うから。確かに恰好いいけれど」
 恵梨香もこう言います。
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