第一幕その七
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「オズの国ではね」
「ああ、オズの国は妖怪も妖精も沢山住んでいるから」
「その中で夜型の人も多いからね」
「だからなのね」
「そうした人達がね」
「夜に遊んでいるのね」
「そうなんだ」
まさにというのです。
「日本の妖怪も多いよ」
「そうなのね」
「そういうことだよ、これでわかったかな」
「ええ、よくね」
恵梨香は木挽きの馬に笑顔で答えました。
「教えてくれて有り難う」
「そういうことでね、それとね」
「それと?」
「今朝から出発するんだよね」
「あっ、グリンダさんのお城まで」
「そうだよね」
恵梨香にこのことを尋ねました。
「これから」
「ええ、グリンダさんにも久し振りにお会い出来るし」
「じゃあね」
「一緒に行こうね」
「これからね」
「行こう、あの人のお城はこのテーマパークから近いしね」
このこともあってというのです。
「これから行こうね」
「食べ終わったら」
「そうしたらね」
是非にというのです、こうお話してです。
皆は食べ終わるとすぐにグリンダのお城に向けて出発しました、モジャボロはテーマパークを出てお城までの黄色い煉瓦の道を歩きつつ恵梨香達五人に言いました。
「君達と一緒にこうして歩くこともね」
「久し振りですね」
「そういえば暫くなかったですね」
「モジャボロさんとご一緒することは」
「オズの国ではいつも冒険していても」
「それでも」
「そうだったね、けれどこれも縁だから」
それでというのです。
「お城まで楽しく歩いていこうね」
「そうしましょう」
「お城まで」
「それじゃあ行きましょう」
「グリンダさんのお城まで一緒に」
「皆で歩いていきましょう」
「是非ね、君達ともね」
モジャボロは木挽きの馬とガラスの猫にも声をかけました。
「一緒に行こうね」
「そうしようね、じゃあね」
「これからだね」
「お城まで歩こうね」
馬はモジャボロに上機嫌で言葉を返しました。
「楽しく」
「景色を楽しみながら」
「そうしていこうね」
「カドリングの中にいると」
モジャボロはこうも言いました。
「草原も森林も赤でね」
「カドリングの赤一色でね」
「その赤も楽しめるしね」
「見てだね」
「存分にね」
「楽しめるものが多いね」
「本当にね」
笑顔でお話します、そしてです。
モジャボロは煉瓦の道の横を流れている小川を見ました、そこは普通の小川で透き通ったお水が流れていますが。
そこに紅葉の赤い葉が次から次に流れていて目を細めました。
「何でもないものでもね」
「奇麗ですよね」
恵梨香もその川と紅葉を見て言います。
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