第四章
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「じゃあこの話最初からスマホに動画で撮ってたしな」
「つべに流すか」
「あと市議会に送ろうな」
「ツイッターとかでも出そうぜ」
「くっ・・・・・・」
塩野は劣勢に陥ってだった、もうどうしようもなくなり退散した。その後で居酒屋の話が問題になり。
それで議員として失脚し尚且つ数多くの悪事も動物虐待の件で逮捕されてから明るみになり。
社会的に完全に死んだ、そのことが終わってからだった。
店長は朗に彼女のことを話した。
「うちに来たのには訳があったみたいだな」
「そういえばいきなり来ましたね」
「あの人の家に出入りしている組合の人がな」
「その胡散臭い組合ですね」
「うちの店の裏でルークを見て」
「それで、ですか」
「うちにいるってわかってな」
それでというのだ。
「あの人に教えたらしいな」
「そうだったんですね」
「ああ、あの人の家でルークを見たのは事実だしな」
「偶然見たんですね、ルークを」
「それからだよ」
「このお店に来ましたか」
「とんだ偶然だよ」
「全くですね」
朗は店長の言葉に頷いた。
「それは」
「ああ、しかしな」
「これで、ですね」
「あの人は逮捕されたしそこから芋づる式に悪いことがわかってきたし」
「市にいる過激派やら怪しい組合やら」
「そうした連中がどんどん捕まってきているし」
「いいことになっていますね」
朗は確かな声で店長に答えた。
「この街にとって」
「ああ、あの人ヤクザ屋さんともつながっていてな」
「そっちにもメスが入ってきていますし」
「よかったよ、街を奇麗にしたのはな」
「ルークがきっかけですね」
「ああ、うちにとっても鼠を退けて番犬にもなってくれているし」
「癒してくれますし」
朗はこのことも話した。
「ルークと一緒にいると」
「散歩で俺の健康の為にも役立ってくれているしな」
「いいこと尽くめですね」
「ルークが家に来てくれてな」
「ですね、じゃあ俺も頑張ります」
「無理はしない様にな」
店長は朗にここでもこう声をかけた、そうしてだった。
彼と共に仕事をした、その中でルークにご飯もあげた。店の裏の小屋に住んでいるルークはご飯を食べて尻尾をぱたぱたと振った。
幸せはそこにあった 完
2020・11・23
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