SAO編ーアインクラッド編ー
01.現実の終わり
[3/6]
[1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
々に形を形成していく。それはローブを身にまとい、身長はゆうに五、六メートルはあるであろう巨大なアバターへと変化した。
『プレイヤーの諸君。ワタシの世界へようこそ。ワタシの名前は茅場晶彦。今やこの世界をコントロール出来る唯一の人間だ』
茅場晶彦と名乗ったローブのアバター。それはこの世界をコントロール出来る唯一の人間───それはつまりGMだ。
『プレイヤー諸君はすでにメインメニューからログアウトボタンが消滅していることを気づいていると思う。しかし、これはゲームの不具合ではない。繰り返す、不具合ではなくこれはソードアート・オンライン本来の仕様である』
その言葉を理解するのにそう時間は掛からなかった。
その言葉が意味するのはここにいる約一万人にとって最悪の答えだ。想像すらしたくないその答えをローブのアバターは一方的に言い放った。
『諸君は自発的にログアウトすることは出来ない。また外部の人間によるナーヴギアの停止、解除もありえない。もしそれが試みられた場合、ナーヴギアの信号阻止が発する高出力マイクロウェーブが諸君の脳を破壊し生命活動を停止させる』
マイクロウェーブ? 脳の破壊? 生命活動の停止?
あまりにも現実離れした言葉の数々に理解するまでに脳が追いつかない。
そんな単語はゲームや漫画の中だけの話なはずだ。
マイクロウェーブといえばポピュラーなところでいえば電子レンジに使われているものだ。それが仮にナーヴギアから発することができるなら簡単に脳を焼き切ることなどできてしまうだろう。
「なんだよこれ!」
二人組のプレイヤーが広場から出ようとするが不可視の壁がそれを遮る。
『残念ながら現時点でプレイヤーの家族・友人などが警告を無視しナーヴギアの強制的に解除しようと試みた例が少なからずあり、その結果、二百十三名のプレイヤーがアインクラッド及び現実世界からも永久退場している』
「……永久退場」
アインクラッド及び現実世界からも永久退場。それが意味することは───
『ご覧の通り、多数の死者が出たことを含め、ご覧の通りあらゆるメディアが繰り返し報道している。よってすでにナーヴギアが強制的に解除される危険は低くなっていると言ってよかろう。諸君らは安心してゲーム攻略を楽しむとよい。しかし、十分に留意してもらいたい。今後ゲームにおいてあらゆる蘇生手段は機能しない。HPが0になった瞬間、諸君らのアバターは永久に消滅し同時に諸君らの脳はナーヴギアよって破壊される』
ゲームは死なないという前提だからこしプレイヤーたちはHPというこの世界での命を犠牲にしてモンスターたちと戦うことができる。
だが、その前提が覆されたら……いや、現に茅場の言葉を信じるならそれは、HPが
[1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ