始まりから夏休みまで
大魔女と画狂の共同戦線の話
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それから、
学校は事件のこともあり、午前中に終わり僕ら3人は下校して作戦会議のため僕の家に集まることになった。
もちろん、桐生を倒すためのだ。
「すっげーな…葛城めっちゃいいとこ住んでんじゃん。」
学校からそこまで離れていない僕の自宅であるアパートを見回し、暮馬くんはさっきから感心しっぱなしだ。
「それにさ、あんときの…マジで葛飾北斎だったんだな。」
「うん。ゲームとはほんのちょっと性格が違うけどね。」
と、階段をのぼり、僕の部屋に着くまで歩きながら身の回りの事を話す。
突然FGOができなくなったと思えば、お栄ちゃんが来たこと。あの日デートみたいなことをしてたこと。
さて、部屋ではきっとそのお栄ちゃんが僕を今か今かと待っていることだろう。
「ここが僕の部屋。」
そうして話しているうちに部屋の前までたどり着き、鍵は空いているのでドアノブを回して入る。
「お栄ちゃーん。ただいまー。」
「…」
「…」
しかし無音だ。
「お栄ちゃん?」
廊下を歩くも、物音もしないし人の気配一つしない。
どこに行ったんだろうと思いながら、寝室を横切ったその時だ
「も"」
「!?」
「か、葛城が消えた!?」
ものすごく強い力で引っ張りこまれたかと思えば、次の瞬間にはベッドに寝転がされている。
傍から見れば僕はいきなりその場から姿を消したように見えたらしい。
で、そんな速さで僕を寝室に引き込んでベッドに押し倒したのは間違いなく。
「随分とお早いお帰りじゃないか…?」
「た、ただいま…。」
息を荒くしたお栄ちゃんだ。
「お栄ちゃん…その前に大事なことが」
「マイとのせっくすより大事なモンがあるってのかい?いいやない。今はこれが一番大事サ。」
「待って…友達来てるから…!」
「友達…?」
お栄ちゃんがゆっくりお顔を上げる。
そこには友作くんに暮馬くん。呆れた顔したキルケーがこちらを見ていた。
「おや、あんときのお友達に後は…、」
「ど、ども…。」
暮馬くんが会釈する。
しかし、彼と目が会った瞬間お栄ちゃんは
「なんだァ…またマイをイジメに来たのかい?」
「お、お栄ちゃん!?」
さっきまでの嬉しそうな顔は消え失せ、殺意に満ちた視線を暮馬くんに向けた。
このままでは彼が危ない。そう思いお栄ちゃんを抑える。
「お栄ちゃん!暮馬くんは違うんだ!」
「いいや違うもんか!こいつァマイをいじめたやつの一人だろ!?わざわざ出向いてくれるたァいい根性だ!ここでしばき倒してやる!!」
「お願いだからやめて!!」
暮馬くんもその気迫に押されごめんなさいと謝り出す始末。
このままじゃ埒が明かない。なんとかしてお栄ちゃんに落ち着いてもら
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