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魔法絶唱シンフォギア・ウィザード 〜歌と魔法が起こす奇跡〜
無印編
第59話:最悪の鶴の一声
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するとその瞬間、彼女の体が光に包まれその姿を了子としての姿から金色のネフシュタンの鎧を纏ったフィーネとしてのそれに変じさせる。
それこそが全ての答え。クリスと透の証言が正しい事の証明であり、彼女が敵であるという事の表れでもあった。
「それが、あんたの正体か」
「そうさ。櫻井 了子と言う人物は既に存在しない。肉体は先立って食い尽くされ、意識は12年前に私に塗り潰された」
彼女──フィーネは超先史文明期の巫女であった。それが遺伝子に己が意識を刻印し、その血を引く者がアウフヴァッヘン波形に接触した際にフィーネとしての意識と記憶、そして能力が再起動するように仕組んでいたのだ。
「12年前!?」
「ついでに教えておくと、フィーネとして目覚めたのは私1人ではない。歴史に記される偉人、英雄……世界中に散った私達はパラダイムシフトと呼ばれる歴史の転換期に幾度も立ち会ってきたのだ!」
「まさか、シンフォギアシステム!?」
「そのような玩具、為政者からコストを捻出する為の副産物に過ぎん」
奏達にとっては正に驚愕の事実。今までずっと味方だと思っていた相手が、自分達と出会う前から敵だったと言うのだ。
そこで奏はふと気付いた。了子がフィーネであり、自分達と出会う前から何かを企んでノイズを使役していたと言うのなら────
「一つ、聞いてもいいか?」
「最初の答えを聞く前に二つ目の質問とは、随分と欲張りだな。まぁいい、聞いてやる」
「5年前、皆神山の遺跡でアタシの家族を奪い、颯人を大怪我させたノイズ。あれはあんたの仕業なのか?」
それは奇しくも颯人がフィーネと戦う直前にしたのと全く同じ質問だった。揃って同じことを訊ねてくる颯人と奏に、フィーネは胸の内側に湧き上がった苛立ちを笑う事で誤魔化しながら答えた。
「ク、ハハハハハッ! お前も明星 颯人と同じ質問をするのだな。あぁそうとも。あれは私の仕業だ!」
それだけではない。2年前のライブは勿論、広木防衛大臣暗殺も彼女の仕業だった。聞いてもいないのにつらつらとその事を述べるフィーネに、奏の顔が怒りに歪む。
「テメェ…………待てよ? 颯人と同じ質問? おい、颯人はどうした!?」
同じ事を問い掛けたという事は、颯人もフィーネと戦ったのだという事に気付いた奏。しかしこの場に彼の姿は見当たらず、敵には幹部が2人も健在。
その状況に嫌な予感を感じた奏が誰に訊ねるでもなく颯人の姿を探すと、メデューサが何かを奏に向けて投げつけた。
思わずそれをキャッチするが、手に収まった物を見て奏は目を見開いた。そこにあったのは、颯人がよく最初に変身するフレイムスタイルのウィザードリングだったのだから。
颯人が手放すとは思えないそれを、事もあろうにメデューサ
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