第四章
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「どれだけ怒っても反省しなかった」
「それで、ですか」
「ああなったんだ」
「捕まったんですね」
「何時かは絶対にああなると思っていた」
このことは後に彼が死んだ時も思ったことだ。
「そんな奴だったからな」
「ああしたこともですか」
「昔からしていたんだ」
「最低な奴だったんですね」
「ずっとな、しかし力だけは強いからな」
身体が大きいだけにだ、一八七あった。
「下手に向かっても負けていた」
「小学生じゃ」
「あいつは高校生でも無理だ」
勝てる相手ではないというのだ。
「その原清に向かうには警察に言うしかなかっただろうな」
「じゃあ僕のしたことは」
「正しかった、悪いと思ったこと間違ったと思ったことには向かえと言ったな」
「はい」
勇輔は担任に答えた。
「先生は僕に言いました」
「そうだったな、お前はそうしたからな」
だからだというのだ。
「前に向かった、勇気を出したんだ」
「そうですか」
「これからもそうするんだ、動かないといけない時はな」
「動くことですね」
「吉田松陰さんみたいにな、そして動いた気持ちはどうだ」
担任は勇輔に問うた。
「それで」
「凄くすっきりして動いてよかったとです」
「思うな」
「本当に」
「その気持ちを忘れるな、だからな」
「これからもですね」
「前に向かうんだ」
こう勇輔に告げた。
「いいな」
「そうしていきます」
勇輔も頷いて答えた、そして。
家に帰るとすぐにだった。
ミーヤのところに行って挨拶をした。
「ミーヤ、只今」
「ニャン」
ミーヤも笑顔で応えた、そして。
彼のところに来て喉を鳴らした、彼はそのミーヤを撫でてさらに言った。
「今日も遊ぼうな」
「ニャンニャン」
「そしてずっと一緒にいような」
こうも言った、母はその息子と猫を見て言った。
「今日も楽しくね」
「うん、一緒に遊ぶよ」
「そうしていくのよ、ずっとね」
「何があってもね」
息子は母に答えた、そして。
ミーヤのところに行って一緒に遊んだ、それから勉強をしたがミーヤと遊んでリラックスした彼の勉強はこれまでよりもはかどっていた。
子猫を助けた勇者 完
2020・11・22
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