暁 〜小説投稿サイト〜
GATE ショッカー 彼の地にて、斯く戦えり
第2話 訪日前夜!!
[9/12]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
せが終わった。司会を務めていた外交官の男が「明日もここで打ち合わせです。正午に集合してください」と言うとメンバーがぞろぞろと会議室から退室する中、ブラック将軍は千堂を呼び止めた。
ブラック将軍には一つだけ気になって仕方がないことがあった。



千堂の思想である。



ブラック将軍から見て千堂という男はよく分からなかった。大首領への非常に強い忠誠心を持ち合わせ、敵には容赦しないがその反面、敵国人であるはずのコダ村避難民を助けようと必死になったり、来賓の異世界の少女が拉致された時には激怒して単身、救出に向かったりしている。


今後の対日戦略の為にも彼が帝国・日本をどうすべきと考えているのか、また、ショッカーそのものを見ているかを知る必要がある。彼が強硬派に与する可能性があるかを知る必要もあった。

ブラック将軍は急に席から立ち上がった。


「千堂大尉、貴様は残れ」


「はい」


退室しようとする千堂は立ち止まり、ブラック将軍の方へ向き直る。
千堂は何故、呼び止められたか分からず、少し不安そうな素振りを見せた。
しかし―


ほう、中々、真っ直ぐな目をしているな……。


すぐに千堂の目つきが変わった。
ブラック将軍は千堂の目を見つめ、千堂もブラック将軍の目をジッと見つめた。
十秒ほど沈黙が室内を支配した。



先に沈黙を破ったのはブラック将軍だった。


「単刀直入に聞こう。
何故、コダ村の避難民を救った?彼らの命を天に委ねることもできたはずだ。
何故、少女達の救出に自ら向かったのだ?ショッカー警察に任せるという選択を何故しなかった?」


ブラック将軍は、手始めにこの二つの行動の真意について尋ねることにした。行動は思考に直結するため、この質問をすることで彼の思想の一端を知れるような気がしたのだ。
ブラック将軍の問いかけに対して、千堂は腰に手を当て、考える素振りをした。突然の質問に戸惑っているようにも見えた。そして整列し直すとゆっくりと話し始めた。


「私情になりますが……来賓達を救出しに行ったのは居ても立ってもいられなくなったからです。ついさっきまで普通に話していた少女達がテロリストに拉致されたことから心配と怒りで勝手に行動してしまいました。この場を借りて謝罪させてください」


千堂は頭を下げる。
来賓を救ったのは個人的な感情からか……。理由としては悪くない。自分が千堂の立場かは同じことをしていたかもしれない。


「来賓救出の理由は分かった。ではコダ村の避難民を救ったのは何故だ?」


その質問に対して、千堂は頭を下げたまま答える。


「ショッカーの理念は優秀な人間を改造人間にし、迷える人民を導くこと。ならば炎龍に襲
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2025 肥前のポチ