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GATE ショッカー 彼の地にて、斯く戦えり
第2話 訪日前夜!!
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ダム州の繁栄は大首領様を除けば彼の献身と犠牲によって成り立っているといってもいいだろう。


賛辞としては足りないくらいだが、千堂は無理矢理、心の中での独白を断ち切った。じっと考え事ばかりしてもいられない。


千堂はブラック将軍が上座に着席したのを確認すると他のメンバーと一緒に席に着いた。


「さぁ、始めてくれ」


ブラック将軍がそう言ったのをきっかけに訪日に向けた会議が始まった。


同行する外交官が改めて訪日時の日程を一同に伝える。
初日の総理との会談・東京視察に続き、2日目の日本世界のマスコミ対応までの流れの打ち合わせは順調に進んだ。
問題はその後の各国大使らとの会談についての話題だった。


「急なことですが、数日前に日本政府から通達があり、2日目の外国大使らとの会談がアメリカ大使のみ会談に変更となりました」


そう、アメリカはショッカーと単独で接触すべく、日本政府に圧力をかけたのだ。そのせいで各国大使らとの会談が中止され、アメリカ大使のみとの会談となったのだ。当然、中露はこれに抗議したが全て、無駄に終わっていた。


「アメリカ大使だけ?」


一方、千堂は対日外交の場に『アメリカ』という他所の国の名前が出たことに思わず、口に漏らしてしまった。日本世界の国々との交流がメインとはいえ、日本国内で行う以上、日本との会談に時間が多く割かれるのなら分かる。だが日本以外の国々は皆、等しく一時間だけと予め決められていたはずだ。

千堂にはアメリカがなぜ、でしゃばるような真似をするのか理解できなかった。


「はい…どうやらアメリカは単独で我々と接触しようと日本政府に圧力をかけたようでして……日本はそれに屈する形で了承したようです」


メンバーの殆どは想像通りの日本の対応にフッと冷笑するが千堂は驚きを隠せなかった。それではまるで日本はアメリカの属州じゃないか。 
彼は対日外交に他のメンバーほど関わることがなかったので日本の特殊な政治事情を知らなかったのだ。


(これは訪日までに日本世界のことをもっと学ぶ必要があるな………)


千堂は訪日まで徹夜が続くことを覚悟した。幸い、改造人間であるため、長時間の睡眠を必要としない。千堂からすれば睡眠時間など、ほんの数分で十分なのだ。



話題はいつの間にか千堂の『対日親善大使』の役割や仕事内容に変わった。
さっきの報告書に加えてマスコミの予想される質問などをまとめた書類が渡された。


「大変忙しい役割ですがよろしくお願いしたい。なにしろ貴方は護衛兼親善大使なのですから……」


「いえ、こんな私に余りある大役をくださりありがとうございます」


千堂が頭を下げて礼を言うと、上座に座っていたブラ
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