最終章:無限の可能性
第267話「神界を穿つ」
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命中した。
「“祈り”。それはつまり“意志”の一種だ。僕らによって昇華されたその“祈り”は、確実に神界にも届く。今までの戦闘からわかるように、“領域”すら砕く事も可能だ」
「その“祈り”を以って、神界を穿つ。これが、作戦の第一段階の要だ」
極光は入り口から突き進み、待機していたイリスの軍勢を呑み込んでいた。
司一人の“祈り”では、その軍勢も倒せて数人だっただろう。
だが、叩き込まれたのは全世界の“祈り”。
まともに食らえば、イリスすら倒す事が可能な一撃だ。
「誘いこみ、数をある程度減らした直後に、一気にカウンターの一撃を叩き込む。これで、僕らが突入するための前準備は完了だ」
「後は、突入するだけよ。……準備はいい?」
優奈の呼びかけに、突入する全員が頷く。
疲労なども今はない。あれほどの戦闘をしておきながら、既に回復していた。
「行くぞ!」
優輝の号令と共に、突入組は上空にある虚空へと飛び込んでいく。
それを見送る居残り組は、ひと段落ついたように肩の力を抜く。
「―――さぁ、向こうもこっちも、ここからが本番よ」
そして、代表するように椿がそう言って、矢を射る。
向かう先には、優輝達を追おうとしていた“天使”の一人がいた。
「私達は、この世界に来た敵を一人たりとも通させない。その役目を全うするわよ!構え直しなさい、こちらの土俵に踏み込んだ敵を、一人残らず倒すのよ!」
霊力や魔力が迸る。
残った者は、その土地や世界由来の力を存分に発揮するため。
そして、突入した者達の帰る場所を守るため、この世界に残った。
その覚悟は、イリスを倒そうと突入した者達の“意志”に決して劣らない。
「私達で守るのよ。この世界を!!」
イリス攻略作戦。その第一段階、最終事項。
神界から来た敵を、神界に帰さないように押し留める。
それが、決行された。
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