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夢幻水滸伝
第百七十五話 ハンバーガーショップの前でその一

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                第百七十五話  ハンバーガーショップの前で
 リーは遊水プールを見つつ言った。
「水路の様だな」
「このプールな」
「面白い」
 こう中里に話した。
「実にな」
「これは昔からあるけどな」
「こうしたプールにはだな」
「自分も珍しいとは思ってへんやろ」
「実はな、しかしその水路の様なものがな」
「ええっていうんやな」
「その通りだ」
 こう言うのだった。
「だから見ていてもええし」
「泳いでもやな」
「ええ」
「そういうことやな」
「後で泳ごう」
「ほなな、しかしな」
 中里はリーを見上げて言った、十人の中で一番の長身の彼を。
「自分関羽さんの末裔やないな」
「関菩薩のか」
「関老爺ともいうたな」
「あの方のか」
「そのでかさ見て思ったけどな」
「今か」
「ああ、実際どうなんや」
「違うと思うが」
 リーは中里に冷静に答えた。
「流石に」
「そうなんやな」
「私のルールは広東の方だ」
「そこからか」
「伊従してな」
「シンガポールにおるんやな」
「そうでな」 
 それでというのだ。
「関菩薩とはな」
「あの人は北の出身やしな」
「千八百年あまりの間に血が入ったかも知れないが」
 しかしというのだ。
「それでもだ」
「その可能性は低いな」
「そやろ」
 こう言うのだった。
「やはりな」
「まあ確かにリーはでかいな」 
 トウェインも彼を見上げて言う。
「相当に」
「アジア系でこのでかさはな」
 メルヴィルも言う。
「そうな」
「ないな」
「ああ、そやからな」
「中里がそう思うのもな」
 関羽の末裔では、というのだ。
「あるな」
「そやろ」
「ああ、けどな」
 メルヴィルはこうも言った。
「人種の違いって結局個人差やしな」
「体格もやな」
「知能指数とか運動神経とかな」
 そうした能力はというのだ。
「結局な」
「何とでもなるな」
「個人の努力でな」
 トウェインも言ってきた。
「それこそな」
「何とでもなるな」
「体格も適わん場合もあるけど」
「それでもやな」
「ちゃんとした栄養を摂取したらな」
 それでというのだ。
「それなりの体格になるからな」
「そういうことやな」
「そや」
「そういえば」
 ここで羅も言ってきた。
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