第四百四十四話 頼れる仲間達その三
[8]前話 [2]次話
「人間じゃなくなっていた奴も見たしな」
「うむ、まさにその通りだ」
一色は烈火のその言葉に腕を組んで強い声で頷いた、頷くその姿は今はカワウソのぬいぐるみのものだ。
「人はどうして人になるか」
「姿形じゃないよな」
「心だ」
それによってというのだ。
「なるものだ、例え身体が人間でもだ」
「心が化けものだったらな」
「それは化けものだ」
それに他ならないというのだ。
「実にな」
「だから俺の仲間達も人なんだよ」
リムルはスライムの姿で言ってきた。
「皆な」
「そういえばあんたの仲間皆人間らしいな」
「そうだろ」
「性格がな、ついでに言うと仕草もな」
丁度熱いお汁を食べて苦しんでいるガビルを見た、そのうえでの言葉だ。
「人間的だよな」
「そうだろ」
「皆な」
「女神様もいるって聞いたけれどな」
「私よ」
アクアは右の人差し指で自分を指差して言った。
「宜しくね」
「あんたがか」
「そうよ、女神のオーラ感じるでしょ」
「いや、全然感じないぜ」
「何よ、感じるでしょ」
「普通の人間にしか見えないな」
そして感じないというのだ。
「俺は」
「あんた見る目がないわね」
アクアは身体を起こして腕を組んで烈火に身体を横から見せて右目を瞑ってそのうえでこう返した。
「それじゃあ将来苦労するわよ」
「いや、あんた全然女神らしくないからな」
そのアクアに古城が言う。
「実際にな」
「古城もそう言うの」
「だって能力は高いけれどな」
それでもというのだ。
「無駄遣いばかりだし性格や行動もな」
「女神らしくないっていうの」
「そうだよ」
「心外ね、けれどね」
「女神だよな。
「昇進正銘のね」
それに他ならないというのだ。
「私はね」
「証明出来るんだよな」
「しっかりね」
「そのことは嘘でないってわかるんだがな」
葉山もどうかという顔で言う。
「しかしな」
「らしくないっていうのね」
「ああ、悪いがな」
こうアクア自身に述べた。
「俺もそう思う」
「心外ね」
「というかあんたとも付き合いあるけれどな」
古城はそのアクアにさらに言った。
「そうとしか思えないからな」
「言うの」
「あんたが女神なのはわかってるけれどな」
「らしくないっていうのね」
「性格がな」
「はっきり言えば人間的なんだよな、アクアさんって」
護堂もこう言った。
「俺も結構変な人と会ってきたけれどな」
「私が変な人?」
「人間的なんだよ、カンピオーネの一人のな」
つまり自分の仲間のというのだ。
[8]前話 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ