第四百四十三話 恐怖の克服その五
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だがその彼女も強くなっていた、彼女と手合わせをしたチェイサーが言った。
「前よりも強くなっている」
「そうなの?」
「確かにな、動きが素早くなってだ」
そしてというのだ。
「読みもよくなっている」
「相手の動きを見てよね」
「動ける様になっている」
「うん、私も見てるから」
煉蓮はチェイサーに明るい声で言葉を返した。
「だからね」
「そうして動いているからだな」
「それが出来ていると思うよ」
「その通りだ、格闘の技もな」
これもというのだ。
「出来てきている」
「そうなんだね」
「だからだ」
それでというのだ。
「強くなっている、しかしな」
「しかし?」
「より強くなれる」
チェイサーは煉蓮にこうも言った。
「今以上にな」
「そうなの」
「だからよりだ」
今以上にというのだ。
「訓練を積むことだ」
「そうすればもっと強くなれるんだね」
「炎の使い方もな」
「それもよね、ただ私の炎は」
煉蓮はここで暗い顔になって言った。
「まだお兄ちゃん達みたいに」
「型か」
「そうなっていないから」
「それはわからない、だがだ」
「それでもなの」
「炎の使い方もよくなっていてだ」
以前よりというのだ。
「威力もだ」
「上がってるの」
「そうなっている」
「だったら」
「そのまま訓練をしていけ」
「それじゃあね」
「そしてロイミュードが来てもだ」
彼等が出て来てもというのだ。
「戦っていくことだ」
「私戦える?」
「お前にそのつもりがあればな」
「戦えるの」
「そうだ。お前次第だ」
戦えるかどうかはというのだ。
「だからお前が戦いたいならな」
「戦えばいいのね」
「戦いたくないならいい」
煉蓮自身がそう思うならというのだ。
「そうしろ、全てはな」
「私次第だね」
「そういうことだ、決めるのはお前だ」
「それじゃあ」
「その時に決めろ」
こう言ってだった。
チェイサーは今度は土門との訓練に入った、煉蓮もまた別の訓練に入っていた。
戦士達は強くなっていった、そして。
連携も出来てきていた、亜希と魅希は互いに葵と共に連携攻撃の訓練をしながらそのうえで二人で話した。
「お姉様以外ともね」
「一緒に動ける様になったわね」
「そうよね、最初は無理だったけれど」
「葵ともね」
「うん、僕もね」
葵も言ってきた。
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