第1試合
【第1試合】 VSグレート・ザ・屍豪鬼(1)
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そして、現代――
キン肉マンら伝説超人達が抹殺されてしまう危機的状況!
暗黒の世にするべく、歴史を塗り変えようとしている時間超人。その悪行を阻止するため、新世代超人達がタイムシップで1983年に旅立ってから、1週間のときが過ぎようとしていた。
そうは言っても、新世代超人と時間超人が壮絶な死闘を繰り広げているのは過去の時代、1983年の日本が舞台である。現代の日本は至って平和であった。
秋葉原――
戦後の日本において高度経済成長とともに、世界有数の電気街として発展した街。
その一方で、アンダーグラウンドな存在であったオタク文化を大衆化させ、世界を巻き込むほどのオタクブームを世間に巻き起こしている街。
住居用高層マンションが建ち、大小さまざまな企業が密集したオフィス街が存在し、急速な観光地化が進んでいる街。
それが秋葉原である。
休日ともなると、秋葉原はオタク文化に染まった男性達や女性達で賑わう。そして、普通サラリーマンやOL、カップル、外国人観光客、若者のいれば、お子様やおじいちゃんおばあちゃんだっている。この街は、性別、年齢、人種、趣味趣向問わず、様々な人達で溢れかえっている。
そんな休日の秋葉原に、突如ひとりの超人が現れた。
中央通りと神田明神通りの交差点の真ん中で、その超人は叫んだ。
「シゴシゴシゴッ! 我が名はグレート・ザ・屍豪鬼! われはd.M.p再建のためにこの地に降り立った、悪行超人なりぃ!」
街ゆく人は不意に上がった大声に驚き、声の主に目を向ける。
グレート・ザ・屍豪鬼が着こんでいる真っ黒なジャージ、その背中には、鮮血のような赤々とした色で、おどろおどろしい字体で、d.M.pの文字が刻まれている。
d.M.p(デーモン・メイキング・プラント)、この名を忘れた者などいないであろう。正義超人への復讐のために悪魔超人、完璧超人、残虐超人が手を組み、結成した組織の名前である。かつてキン肉マン万太郎ら新世代超人達を苦しめに苦しめぬいた、悪魔製造工場である。
しかし現在では、残虐超人と完璧超人が悪魔超人達を粛清しようとした際の抵抗により、d.M.pは壊滅してしまっている。
正義超人の敵であり、人類の脅威であったd.M.p。その再建を口にする超人の突然の登場に、人々は恐怖した。そして、蜘蛛の子を散らすように逃げまどう。
「あ、悪行超人だぁ! 悪行超人が現れたぞぉ!」
「う、うそだぁ! もう悪行超人はいないはずだろぉ?! d.M.pは無くなっただろ!?」
「悪魔だぁ! 悪魔の再来だぁ!」
戦々恐々とする人々を見下すように眺めながら、グレート・ザ・屍豪鬼は笑い上げる。
「シゴシゴシゴッ! 新世代超人ベストメンバーが不在な今こそ! 新生d.M.
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