第1試合
【第1試合】 VSグレート・ザ・屍豪鬼(1)
[20/23]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
あああんッ! 見られたぁ! 見られちゃったよぉ! こ、こんなにたくさん! たくさんな人にぃ! 見られたんだよぉ! 見られちゃったあ! にゃああきゃわわああぁぁああぁぁああんッ! たくさんだよぉ! たくさんいるよぉ! たくさん過ぎるよぉ! うおおわああぁぉぁぉぁぉあおあおあおんッ! わたし、おわたーーーーーーーッ!!」
ツインテールをびょんびょんと引っ張りながら身をよじり、激しく取り乱すキン肉マンルージュ。
「あああああ、キン肉マンルージュ様がご乱心ですぅ! ……こうなったら、最後の手段ですぅ」
ミーノはビキニのブラに手を差し込み、ごそごそと探りだした。そしてブラの奥から、にゅうっと吹き矢が出てきた。
「シュラスコ忍法、おねむ時間ですぅの術! ですぅ!」
フッという息の音と共に、紙製の矢が飛び出す。そしてキン肉マンルージュの首筋に刺さった。
「おわたァー! オワタぁー! わたしがゥおわたー! ……きゅうん」
暴れていたキン肉マンルージュは、突然その場で倒れ込んだ。そしてスヤスヤと気持ち良さそうに眠っている。
「うふうん。牛丼はツユギリじゃなきゃ、いらんですよ!」
キン肉マンルージュはよだれを垂らしながら、むにゃむにゃと寝言をこぼしている。
眠りこけるキン肉マンルージュを、ミーノは重量挙げのように、ひょいと頭上に持ち上げた。そしてそのまま、逃げるようにその場から走り去った。
「すたこらさっさのさぁ、ですぅ」
リングから少し離れた場所に、コスプレ喫茶がある。そして入口には“キン肉マンルージュ選手控室”と書かれた張り紙がされていた。
ミーノはキン肉マンルージュを持ち上げたまま、器用に扉を開けた。
中に入ると、部屋の真ん中にテーブルが置かれ、2人分の椅子が添えられている。奥にはたくさんのコスプレ衣装があり、更に奥には着替えのスペースとして、大きな姿見のある更衣室が用意されている。
テーブルまで歩み寄ると、ミーノは、どすぅんと、キン肉マンルージュをテーブルの上に置いた。
「きゃんッ」
子犬のような鳴き声と共に、キン肉マンルージュは目を覚ます。
先程までリング上にいたのに、次の瞬間にはテーブルの上にいる――そんな状況にキン肉マンルージュは戸惑い、周囲をきょろきょろと見渡している。
「あ? あの? あれ? ここはどこ? わたしはだれ…って、わたしはキン肉マンルージュ、だよね?」
ミーノはテーブル上に正座をして、キン肉マンルージュの目の前に座っている。
「そうですぅ。あなたはマッスルジュエルに選ばれし、適合者様ですぅ」
キン肉マンルージュは腕組みをして、考え込む。
「……なんだか、どこまでが夢で、どこまでが現実なのか、わからなくなっ
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ