第四百四十三話 恐怖の克服その二
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「あの娘は」
「だったらな」
「余計にですか」
「子供の頃の傷ってな」
トラウマ、それはというのだ。
「一番深刻だしな」
「それで、ですね」
「時間をかけてな」
そうしてというのだ。
「癒していくしかないな、トラウマの克服なんて」
「一番大変なことですね」
烈火は難しい顔で応えた。
「人間にとって」
「絶対にそのうちの一つだな」
「そうですよね」
「だからな」
それだけにというのだ。
「あの娘にとってもな」
「大変なことですね」
「子供にその大変なことに向かえとかな」
精神年齢的にそうである煉蓮にというのだ。
「ちょっとな」
「言えないですよね」
「大人でも言えないことだぞ」
トラウマに向かえということはというのだ。
「相当辛いからな」
「ロイミュードと戦うよりもですね」
「そっちの方がな」
むしろというのだ。
「だからな」
「その戦いは、ですか」
「かなり辛いからな」
「あいつにもですか」
「無理をして言うことは」
このことはだ。
「俺もしないさ」
「そうですか」
「あの娘次第だよ、そして俺達は」
「はい、訓練をですね」
「続けていこう」
「それじゃあ」
烈火はハートの今の言葉には明るい笑顔で応えた、そうして八竜を使った訓練をしていった。そしてだった。
日々もっと言えば一瞬ごとに強くなっていた、その中で。
紅麗は青い炎を無数の人物に変えていた、マッハはその炎を見て紅麗に問うた。
「それぞれ動くんだな」
「はい、それぞれの炎が」
紅麗自身も答えた。
「そうします」
「それでかなり強いか」
「そうした者を選んできまして」
「強くもしていったんだな」
「私自身も」
そうしたというのだ。
「これまで、そして」
「これからもだな」
「そうです、ただ私の炎の者達ですが」
「ああ、戦国時代の人達だな」
「武芸者や忍の者、陰陽師達で」
「武芸に秀でた公達の人もいるな」
「その魂も生きています」
紅麗の青い炎の中でというのだ。
「死んではいません」
「君の炎の中にいてもだな」
「そうです」
そうなっているというのだ。
「そうしてです」
「君の炎として戦っているか」
「そうです」
こうマッハに話した。
「彼等は」
「そうなんだな」
「そしてまだ出していませんが」
「切り札もあるんだな」
マッハは紅麗の言葉から察して言った。
「そうなんだな」
「そうです」
まさにというのだ。
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