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崩壊した世界で刑部姫とこの先生きのこるにはどうしたらいいですか?
ほんへ
コラボ章-様々なサーヴァントとマスター…そして性癖。-
女神(あね)と怪物(いもうと)と不幸を願った男の末路
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だ笑顔を浮かべた面影のない歪な顔。
枯れ枝のようなボロボロの翼
いや、こいつはゴルゴーンでも、メドゥーサでもなんでもない。
奴のきったねぇ心の内をそのまま具現化させたような、本物の怪物だ。

「消え失せろォォォォーッ!!!!!」

先程とは比べ物にならないほどの全方位レーザーが俺らを襲う。
地面はえぐれ、森は焼き払われ、種火の島はこのままだと焦土と化すだろう。
だから止めなければならない。

「どうしようまーちゃん!!このままじゃ!」
「とはいっても俺達じゃ止められねぇ。こんな化け物相手ならそれこそ対軍…いや、対城宝具とか必要なんじゃねーの?」

しかしここにそんな宝具を持ち合わせたサーヴァントはいない。
だが

「いや、やれるぜ。」

暮馬はそうでないと言った。

「お前正気かよ!?相手は」
「よく見ろ。リクが頑張ってくれたおかげで…活路が見いだせそうだ。」

暮馬が指さした先には怪物の鳩尾。
そう、陸が殴った場所だ。

「強烈なパンチを二度同じ場所に食らったんだ。再生が追いついてない。」

巨大化し、太刀打ちできないように見えるが確かに腹の傷はそのままだった。
つまり、

「あそこにもう一度宝具クラスの攻撃をぶち込む。そうすりゃ、ワンチャン行けるかもって話だ。」

そこに賭けるしかない。
もうやれることはそれしかないのだから。

「じゃああそこに巴御前の宝具をぶちこめば…!」
「いや…その必要は無い…。」

俺の言葉を陸が遮る。

「あの怪物は俺が倒さなきゃいけない。だから…!」
「だからもクソもねーだろ。第一お前人間だし。それにその使い物にならない両手でどう戦おうってんだよ。」

先にも言ったが、陸の手はボロボロだ。
まさに指一本動かせない。そんな感じだろう。
だけど彼はやると言った。

「じゃ、しょうがねぇな。」
「暮馬!?」

無理だと思うがこいつだけは違った。

「リクがそうしたいならそうすればいい、ただな。ほら!」

暮馬が陸に何かを渡す。

「これは…?」
「俺のベルトと同じやつ。魔力の流れをサポートする働きがあってな。無茶な使い方をするリクに特別に貸してやるよ。」

そういい、暮馬は両腕が動かせない陸の代わりにそれを腰にはめた。

「多少はラクになるはずだ。さぁ、リク、女神様のためにもここはいっちょやってやろうぜ。」
「…ああ!」

暴れ続ける怪物。
俺達はそいつを見上げ、最後の作戦に打って出た。

「それじゃあよろしく!」

暮馬はそういい、陸と共に生きて走り出した。

「ったくよ…こうなったからには真壁さんに報酬うんとはずんでもらわねーとな!!」
「姫も!これが終わったら半年は休む!」

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