始まりから夏休みまで
葛城舞は優しすぎる話
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ったのだという。
人数は十数名。
共通点として彼らは全員…
「桐生の…取り巻きだ…。」
名前が挙げられ、それらは全て桐生の取り巻きだということに気付く。
「マジでラッキーだな葛城!これでいじめっ子は全滅だぜ!」
「とはいっても死にましたからあまり喜べませんね。それに大きな声で言わない方がいいでしょ、タクヤくん。」
そうして教室に戻り、いつものメンバーと話をする僕ら。
確かに、タクヤくんの言う通り桐生含め僕らをいじめる奴らはまるっといなくなった。
でも死んだんだ。平野くんの言った通り素直に喜べるものでもないしあまり気持ちのいいものでは無い。
「現場も今までと同じように"食い散らかされた"って言う方がしっくり来る感じだったらしいぜ?」
「よく知ってるな友作。」
「まぁ、アレだ。バイト先の先輩から聞いた話だ。」
と、僕らの話題も事件の話で持ちきりだった。
そして他愛ない話を続ける中
「な、なぁ…。」
「ア"ァ"ん"?」
また彼がやってきた。
「そういや取り巻きの生き残りがまだいたなぁ…1人だけだけどなぁ…?」
やめたげなよタクヤくん…。
そう、あの暮馬くんだ。
「1人だけになって…行くとこがなくなったか?それとも群れることしか能が」
「タクヤくん!!」
流石にちょっとそろそろやめさせよう。
「なんだよ葛城。こいつお前のこと虐めてたんだろ?」
「正確には違うよ。彼は…ずっと戸惑ってた。他の奴らみたいに僕に何かしようとするのを躊躇してたんだ。」
「…。」
「だから…悪い人じゃ…ないと思う。」
席から立ち、暮馬くんの前に立つ。
「違う?」
「そ、そうだよ…いじめるなんて思ってねぇし…その…。」
「その?」
一息置いて、暮馬くんは答えた。
「話したいことが…いや、頼みたいことがあるんだ。葛城にしか頼めない…大事なことなんだ!!」
「って言って屋上行っちまったな。」
教室に取り残されたタクヤ、平野、そして俺。
葛城は突然やってきた暮馬という桐生の元・取り巻きに屋上へ連れて行かれた。
なんでも他の人には聞かせられない、葛城にしか頼めない大事な頼み事なのだという。
「まさか…葛城のことが好きとか?」
「いやそれはないでしょう。」
ふざけた回答は置いておくとしてだ。
そろそろ俺も…動き出さなきゃならない時だろう。
周辺の調査、およびあいつの監視は"彼女"に充分にしてもらった。
しかし彼女だけではあいつを倒すことは不可能。
だから俺も葛城に…いや、北斎に頼み込むとしよう。
「にしても友作。」
「あ?」
「お前、その手の怪我まだ治らねーのな。」
「あぁ、ちょっとな。」
手に巻か
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