第百七十三話 起きた世界での南洋の面々その十二
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「桁外れやな」
「そこまで飲むと」
テレサも言った。
「普通の人なら途中で倒れるけど」
「酔い潰れるどころやないです」
こう言ったのはダーガーだった。
「もう急性アルコール中毒で倒れます」
「そっちでなるわね」
「はい、まず」
「そうね」
「まさにウワバミやね」
こう言ったのはアミンだ。
「僕等の棟梁さんは」
「酒豪過ぎて」
ティンも言った。
「かえって頼もしい」
「ほんまに」
「恐ろしい棟梁さんも持ったな」
さしものリサールも驚きを隠せない。
「おいら達は」
「全くですね。敵いません」
モレイも言う。
「それがし達の棟梁に相応しいです」
「そやな」
「恐ろしく頼もしいです」
「褒められたら恥ずかしいわ」
「褒めてなぞいません」
モレイは綾乃に真顔で返した。
「心の底からです」
「そう思いました」
グレイカスも言ってきた。
「そこまで飲んで平気とは」
「しかも一切乱れんからな」
中里は南洋の面々に真顔で話した。
「ほんまにな」
「そうした方ってことですね」
「お酒にはとことん強い」
「左様ですか」
「一升でも結構以上な量だ」
リーは綾乃が飲む十分の一の量から述べた。
「それが十升となるとな」
「飲めるもんやないな」
「まずな」
羅もメルヴィルも言った。
「普通の人では」
「ほんまにうわばみレベルやな」
「全くだ、我々はそうした意味でも恐ろしい棟梁を持った」
リーは心から言った。
「実にな」
「ああ、百八十五人の棟梁に相応しいな」
「そのことからも言えるな」
施とトウェインも言った。
「今そのことを実感したわ」
「傍におると何か力が出るしな」
「ああ、綾乃ちゃんと一緒におったらな」
中里はトウェインのその言葉に頷いた。
「綾乃ちゃんの為にやろう、そして一緒にやっていこうってな」
「思うな」
「穏やかな気持ちで落ち着けるしな」
芥川にも話した。
「自然とな」
「それでその目で見られるとね」
アレンカールは綾乃の澄んだ湖の様な瞳についても話した。
「引き込まれるのよね」
「そやな」
「心がね」
「そやねんな」
「そのこともあるわね」
「何ていうかな」
中里はあらためて言った。
「綾乃ちゃんは将の将っていうかな」
「そうした娘ね」
「自然とそうなるな」
「不思議な位ね」
「太宰は天性の宰相でな」
芥川は統一された勢力の政を取り仕切ることがほぼ決まっている彼のことも話した。
「こっちの世界では生徒会長やが」
「あいつはやっぱりそうした立場やな」
「しかしな」
それでもというのだ。
「綾乃ちゃんはな」
「自然と棟梁になる」
「そうした人やな」
「そや」
まさにと
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