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夢幻水滸伝
第百七十三話 起きた世界での南洋の面々その六

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「日本の焼きそばは美味しいな」
「ああ、ソースもお塩もな」
 ロシティーも言ってきた、彼の姓はロシティーとなっているが実はこれは親の名前をそのまま使っている。
「美味いわ」
「炭酸飲料にも合うし」
「滅茶苦茶美味いわ」
「あと焼きうどんもええですね」
 ティンはこちらの料理もよしとした。
「あれはあれで」
「焼きうどん、確かに」
 ダーガーは焼きうどんについてこう言った。
「あれもまた独特の味で」
「ええな」
「もうソースをたっぷりかけて」 
「思いきりソースの味を濃くして食べる」
「それが美味しくて」
「病みつきになるわ」
「このコーナーお好み焼きやモダン焼きもあるし」
 チュットはこうした料理も挙げた。
「食べるもんが多くて」
「ええね」
 ズーも笑顔で言う。
「ほんまに」
「まあ豚肉はアッラーに謝って食べてるけど」 
 こう言ったのはハリムだった。
「何かと美味しいわ」
「ええ、そういえば」
 ここでマーガレットはこんなことを言った。
「東南アジアのイスラムと中近東のイスラムで」
「かなりちゃうな」
「ほんまに」
「それは僕も否定せんわ」
 ハリムとしてもというのだ。
「けどアッラーは寛容で」
「ちょっとやそっとのことでは怒らへん神様やな」
「殺人や偶像崇拝はあかんが」 
 この二つは絶対にタブーである、勿論他にもタブーは存在しているがこの二つは言うまでもないことだ。
「けどな」
「他のことはやね」
「大抵は許してもらえる」
「そうした神様やね」
「そやから豚肉もええ」
 ブッパースウォングも述べた。
「そして酒も」
「東南アジア地酒多いな」 
 このことは中里が指摘した。
「各国にあるな」
「はい、強いものが多いです」
 ブッパースウォングは中里に答えた。
「地酒は」
「そやな」
「わし等は今日本におるのでこっちの世界では日本酒やビールやワインですが」
「あとチューハイ系やな」
「ストロング等も」
 アルコール度九パーセントの炭酸の酒だ、飲むと一気に酔う。
「飲みます」
「そやな」
「しかしあちらの世界では」 
 眠りそれで行くその世界ではというのだ。
「よくです」
「地酒も飲むな」
「そうしています」
「そやな」
「これが実に美味いです、ゾンビの身体は酔いが回るのが遅いですが」
 体細胞の動きが遅いせいだ、それで酔いが回るのも遅いのだ。
「しかしです」
「それでもやな」
「はい、気持ちよく酔ってます」
「そやな」
「今は泳ぐので飲みませんけどね」 
 カイは笑って言った。
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