第百七十三話 起きた世界での南洋の面々その三
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「そちらです」
「成程な」
「私は吹奏楽部で」
チュットは背は一五二程で黒髪を左右でテールにしている、赤いワンピースで所々に白いフリルの付いた水着だ。やや褐色の肌だ。
「やはりＤ組です」
「二年のやな」
「はい」
中里に褐色のあどけない顔で話した。
「私は」
「あたくし様は商業科のＣ組で」
ズーは黒髪をショートにしていて大きな目を持っている、背は一五〇程だ。肌は白い方だ。水着は白地で黒い文字で色々書かれている水着だ。
「バンド部です」
「自分はバンドやってるんやな」
「ロックでもメタルでも何でも」
「メタルもかいな」
「しますよ」
「そやねんな」
「ベトナムにいた時はメタルはしませんでしたけど」
それでもというのだ。
「今はです」
「そっちをやな」
「しています」
「成程な」
中里も応えた。
「よおわかったわ」
「おいらは普通科のＩ組で」
ハリムはやや褐色の肌で悪戯っぽい感じの顔立ちだ、黒髪は奇麗に整えていて背は一六六位であり引き締まっている。上は青のシャツで下は膝までの黒の競泳水着だ。
「サッカー部です」
「サッカー部なんやな」
「はい」
中里にも答えた。
「そうです」
「成程な」
「英会話部です」
背は一七〇程で痩せている、それがブッパースウォングだった。黒髪は短くしていて顎の形は逞しい。目はやはり黒く身体つきはやや肉はついている。水費は緑のトランクスタイプだ。
「クラスは農業科のＣ組で」
「そっちか」
「はい、そうです」
こう中里に答えた。
「わしは」
「それで英会話得意か」
「いつも九十点台です」
「それはええな」
中里も太鼓判を押した。
「相当に」
「はい」
「商業科のＥ組です」
マーガレットは金髪が短めで目は青い、そしてコーカロイドの肌だ。一六四位の背で見事なスタイルがダークブルーの下着に似たビキニに似合っている。
「陸上部で高跳びしてます」
「陸上部やな」
「そうです、こっちの世界では」
「それであっちの世界では翼人やな」
「こっちの世界では跳んであちらの世界では飛んでいます」
「そういうことやな」
「はい、ちなみにこうした話は来日してです」
それでというのだ。
「お笑いで覚えました、昔の」
「昔のかいな」
「今の日本のお笑いは」
マーガレットはそちらにはこう述べた。
「どうも」
「ああ、おもろないやろ」
「テレビでは」
「もうテレビに出て来る芸人はな」
どうかとだ、中里も述べた。
「ほんまにな」
「あきませんね」
「質が落ちたっていうかな」
「もう最初からですね」
「皆を笑わせようって気がない」
そうだというのだ。
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