第四百四十二話 炎の忍達その十四
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「あの人もや」
「運が変わってきたんだね」
「上向いてきたんや」
「それはいいことだね」
「ほんまそう思うわ」
ジョーカーはにこりと笑って述べた。
「そやからこれからはな」
「運のいいままだね」
「あの人に生きてもらおうな」
「僕達も周りにいるしね」
「あの人は素直やないが惹き付けるもんを持ってる」
人をというのだ。
「そやからな」
「僕達もね」
「一緒におるしな」
「だからだね」
「もうあの人が不幸にならん様にな」
「助けていこうね」
「あの人はいらんと言うけどな」
他人の助けなぞというのだ。
「けどな」
「それでもだね」
「助けていこうな」
「そうしよな」
こうしたことも話すのだった。
「これからは」
「僕達でね」
「さりげなくでもな」
「むしろね」
神威はこう言った。
「私達が紅麗さんに助けてもらってるわね」
「うん、雇ってもらったしね」
鬼凛が神威に応えた。
「そしてお仕事でもね」
「戦い以外にも得意な分野に回してくれてるし」
「学校にも通わせてくれるし」
「訓練の時もフォローしてくれて」
「助けてもらっているわ」
「そうよね」
「紅麗っていい上司なのね」
風子は今このことを実感した。
「何かと」
「だから私達が元裏麗でも雇ってくれてるのよ」
「そうよね」
「だからね」
それでというのだ。
「あの人実はね」
「かなりいい上司なのね」
「特に今はね」
「そうなのね」
「裏麗を辞めてもう普通の社会に戻った人も多いけれど」
「麗もよね」
「その人達には一切手を出さないしね」
攻撃したりしないというのだ。
「そこは本当に森とは違うわ」
「そうよね」
「本来の心が出たんだ」
螺閃は紅麗のことを微笑んでこう話した。
「あの人の」
「森が死んで一旦戦国時代に戻って」
「そのうえで」
「そうなのね」
「そりゃ聞いただけのことがあったら捻くれるだろ」
このことは追田が指摘した、彼等は今はサポートをしていてそちらの訓練に勤しんでいる、それで戦闘要員以外もいるのだ。
「やっぱりな」
「不幸な生い立ちですわね」
メディックもこう述べた。
「思えば」
「けれどその呪縛から解放されまして」
「本来のお姿にですのね」
「戻れたんです」
「よかったですわね」
「はい、僕もそう思います」
螺閃はまた微笑んで述べた。
「本当に」
「螺閃も魔道具で何かを失うことがなくなったしね」
鬼凛は彼のことを話した。
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