第四百四十二話 炎の忍達その十三
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「実は」
「そうだったか」
「そういえばどうしましょうか」
逆にチェイサーに尋ねた。
「一体」
「うちの娘になったから花菱でいいだろ」
ここでその花菱が言ってきた。
「それでな」
「いいのかよ」
「ああ、正式にうちの子供にしてな」
「養子にするのかよ」
「そうもしてな」
そしてというのだ。
「うちの娘にすればいいだろ」
「親父はいいのかよ」
「俺は構わないぜ、むしろ女の子が増えていいだろ」
「母ちゃんに加えてか」
「これまでずっと男二人だっただろうが」
花菱は我が子にこまでの生活のことも話した、父一人子一人で暮らしてきたこれまでの生活のことをだ。
「それが母さんが来てな」
「煉蓮もってなるとか」
「余計に賑やかだからな」
それでというのだ。
「いいだろ」
「親父がいいならな」
「俺は母さん次第だ」
「茂男さんがそう言われるなら」
陽炎は陽炎でこう言った。
「構いません」
「決まりだな、じゃあその娘の名字は花菱だ」
「花菱煉蓮だな」
「ああ、そうなったぜ」
今この時にというのだ。
「そういうことでな」
「またあっさりと決まったな」
「あっさりとならそれでいいだろ」
「それもそうだな」
「そういえばだ」
話が決まったところでハートが言ってきた。
「麗の皆はそれぞれ本名じゃないよな」
「はい、それぞれの技にちなんだ忍の者としての名前でして」
雷覇が笑って答えた。
「それで、です」
「本名じゃないか」
「戸籍上は本名があります」
「やっぱりそうか」
「紅麗様は本名ですが」
「君達は違うな」
「はい」
雷覇は笑顔のまま答えた。
「本名は別にあります」
「紅麗さんは名字は森になってます」
ジョーカーが話してきた。
「そうなってます」
「あの男の家にいたからか」
「それでお母上の名字もそのままなので」
森のままでというのだ。
「それで、です」
「今も森なんだな」
「そうです」
この名字だというのだ。
「火影の時とは違います」
「そうなんだな」
「火影の時はやっぱりお父さんの名字でしたが」
「今は違うか」
「烈火君と同じですわ」
このことはというのだ。
「ほんまに」
「それぞれの家にいるんだな」
「そうなってます」
「兄弟でもな」
「そうですわ、しかし紅麗さんはずっと不運続きでしたけど」
生まれてからというのだ。
「最近になって運が上向いてきてますわ」
「というか火影そして森から離れるとだよね」
葵も言ってきた。
「あの人運が変わったね」
「その二つがあの人にとっての禍やったんだ」
「そういうことだね」
「その二つがなくなって」
それでというのだ。
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