第一部 勇者パーティ結成!
勇者は魔王に憧れる。
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村の外
ここは村から少しした草原、そこに雷が走り、どこからともなく扉が現れる。そしてその扉が開き、二人が中から出てきた。
「おぉ!人間界久し振りだな!もう二百年振りじゃないか!?」
「魔王様、冗談はそれまでにして早く魔界に帰って下さい。」
そこに現れたのは見た目こそ違えど、あの魔王と執事だった。
「冗談じゃねえよ。魔界を滅ぼすのは本当だ。でも、流石に魔王が魔界滅ぼすのは信用に関わるから勇者一行の振りをしてだけどな。」
(そんな心遣いは要らないから早く帰ってほしい・・・)
執事の心の声が聞こえるようだった。
「だから魔物共にバレないよう姿だって魔法で変えてるんだから。後、これからあたしのことはルドラって呼びな。」
「魔王様「ルドラ。」・・・ルドラ様、そんなことを言っていますが人間界がどの様な場所かご存知なのですか?そうでなければここで暮らしていけませんよ。」
「その為にお前がいるんだろうが。面倒事は頼んだよ。」
「やはりそうなるんですね・・・」
「そんなことは置いといて、人間界に来てどのくらい力が下がるのか試してみたいなー。お!」
魔王の目線の先にはありきたりなスライムが写っていた。
勇者side
「はぁ、はぁ、はぁ・・・」
今、アレクは苦戦を強いられていた。
宿屋や酒場のある次の町に向かうため村の外の草原を進んでいたが、魔物と遭遇してしまい、戦っていたのだ。まともな武器もまだなく、農作業に使っていた鍬で戦っているが一向に倒せる気がしない。
(何て強いんだ・・・このスライム・・・!)
・・・勇者を目指すアレク少年は最弱モンスター、スライムに苦戦していた。
__________
「いい感じにスライムがいるじゃないか。あいつに向かってフレイム(炎系最弱魔法)を撃ってみるかな♪」
魔王はスライムがアレクと戦っているのに気づかず、狙いを定めスライムにフレイムを放つ。
魔王の手から火球が飛んでいき、スライムに直撃。しかも炎は当たってから火柱のようになり、スライムを蒸発させた。
哀れなスライムである。
「こんなに下がるのかー。思ってたより弱いなー」
「魔お・・・アレク様、もうそろそろ今日の宿を見つけましょう。」
「ん・・・そうだな!やることないし!」
そう言って魔王と執事は去っていった。
一方、スライムと戦っていたアレクは魔王の後ろ姿を見て惚けていた。
「カッコいい・・・」
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