第110話
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2月11日、同日AM7:30――――――
翌朝、朝食を終えたリィン達はシュバルツァー男爵夫妻に出発を見送られようとしていた。
〜ユミル〜
「――――――それでは行ってきます、父さん、母さん。次に帰ってくるのはいつになるかわかりませんが……この戦争が終わって状況が落ち着いた後に、エリゼ達と共に里帰りをしたいとは思っています。」
「ああ……お前達も今回の戦争、全員で生き抜いて再びユミルに無事なその姿を見せに来てくれる日が必ず来ると信じて待っているぞ。」
「はい、父様。必ず誰一人欠けることなく兄様達と共にこのユミルに帰ってくる事をお約束します。」
「私達がユミルに帰ってくるまでどうかご無事でいてください、父様、母様。」
「……どうか気を付けて。みなさんに女神達のご加護がありますように。」
リィンの言葉に頷いたシュバルツァー男爵はリィン達を見回して言葉を口にし、シュバルツァー男爵の言葉にエリゼは頷き、エリスは両親の無事を祈り、ルシア夫人はリィン達を見回してリィン達の無事を祈った。
「アルフィン皇女殿下……今回の戦争の件に関して色々とお辛い想いを抱えていらっしゃているでしょうが、どうかご無理だけはされないでください。例え殿下がどのような立場になろうとも、ユーゲント陛下達は殿下の幸せを願っていると私達は信じています。」
「それに皇女殿下はいつかはエリゼ達と共にリィンと結ばれるとの事。ユーゲント陛下達に対して恐れ多くはありますが、殿下にとってもう一つの両親になる私達でよければ、相談したい事があればいつでも相談してください。」
「おじさま……おばさま……はい……必ずリィンさんやエリス達と一緒に無事な姿で帰ってきますので、お二人ともどうかお元気で。」
男爵夫妻に気遣われたアルフィンは驚いた後夫妻に微笑み
「リィン達の事、これからもよろしくお願いする、セレーネ嬢。だが、決して無理だけはしないでくれ。」
「お気遣いありがとうございます、テオ様。お兄様達の事はどうかお任せください。」
「アルティナさんも昨日主人も言ったように内戦での件はもう私達は気にしていませんから、リィン達を守る為だからと言って自分を犠牲にするような事は考えず、リィン達と一緒に無事にこの戦争を乗り越えて再び私達に無事な姿を見せてくれることを考えてください。貴女も私達にとっては家族同然の存在なのですから……」
「ルシア様………はい……!必ずリィンさん達と一緒に無事にこの戦争を乗り越えます……!」
男爵夫妻にそれぞれ声をかけられたセレーネは感謝の言葉を述べ、アルティナは驚いた後力強く頷いて微笑んだ。
「……父さん。オリヴァルト殿下や俺が父さん達に拾われる少し前の
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