第110話
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く割とあっさりルーレに潜入できるだろうね。」
「そのノルティア領邦軍もルーレやザクセン鉄鉱山を攻撃する連合軍の対処に当たるでしょうから、リィン達を気にしているような余裕はないでしょうね。」
ミュラー少佐の質問に辛そうな表情を浮かべてアリサを気にしながら答えたトワの答えを聞いたその場にいる多くの者達が血相を変えている中アリサは目を見開き、エリオットとマキアスは驚きの表情で声を上げ、フィーとセリーヌは真剣な表情で推測した。
「ハッ…………察するにパイセン達を含めた限られた人物達しか知らない秘密の通路のようだな。トリスタの件といい、その通路を戦争の為に利用する事といい、ホント容赦ねぇな、”灰色の騎士”サマ達は。」
「それは……………………」
「ま、その辺りは”殲滅天使”の入知恵なんじゃねぇのか?”殲滅天使”の事だから大方ルーレを攻略する上で利用できそうな隠し通路の類を特別実習や内戦でルーレに訪れたリィン達なら知っていると推測して、それをリィン達に聞いたんだと思うぜ。」
「同感だ……腹黒い事をする時に関する準備も結社の連中並みに完璧だからな、あのクソガキは……」
「そうね……実際、3年前の”お茶会”の件でもエステル達とあたし達が合流する事まで計算した上で、様々な暗躍をしていたものね、あの娘は……」
「あ、あはは………」
鼻を鳴らして呟いたアッシュの意見を聞いたラウラは複雑そうな表情で答えを濁し、クロウの推測を聞いて呟いたアガットの話を聞いたその場にいる多くの者達が冷や汗をかいて表情を引き攣らせている中シェラザードは疲れた表情で同意し、ティータは苦笑していた。
「でもそうなると、今回のルーレの件でボク達の介入する事を”殲滅天使”もそうだけどリィン達も予想してその対策をしているだろうから、その対策を超える事を考えないとダメなんじゃない?」
「”オレ達の介入を予想した上での対策”という事は……」
「……ログナー侯を保護しようとする俺達を阻む部隊をどこかに配置している事はほぼ確実だろうな。」
ミリアムの意見を聞いてある事を推測したガイウスは真剣な表情を浮かべ、ユーシスは目を細めて推測を口にした。
「うん……その可能性も考えた作戦――――――”レン皇女殿下達連合軍の想定を超える作戦”も既に思いついてはいるんだけど……」
「ふええっ!?レ、レンちゃんの想定を超える作戦を既に思いついていたんですか……!?」
「おいおい、マジかよ……」
「驚いたわね……今年のトールズの生徒会長は相当優秀という話は聞いてはいたけど、まさか相手の行動を先読みできるあの娘の想定を上回る作戦を思いつけるなんて……」
「フフン、あたし達を見下していたあの皇女や連合の思惑を外す作戦を
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