暁 〜小説投稿サイト〜
クラディールに憑依しました
ソロ狩りのお手本を見せました
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 俺は一段目の壁の上から投擲スキルで近くに居たモンスターを攻撃してタゲを取る。
 仲間を攻撃されてアクティブになったモンスターが集団で駆けつけて来るのだが――二メートルを超える壁が邪魔で俺には届かない。


 何とかジャンプして壁を登ろうとするモンスターの頭に、リーチの長い両手剣を振り下ろして倒した――先ずは一匹。
 他にもモンスターが壁の上に手をかけた所を切り刻み、頭に一撃――――簡単なお仕事である。
 石を投擲スキルで投げてくるモンスターは岩の陰に隠れて放置、近付いてきた近接モンスターを全て始末してから最後に狩る。


 暫く狩りを続けてると、地震が起きて頭に刃の一本角を持った巨大ミミズが現れた――――大きさからしてこのフィールドのボスだろう。

 下層でも似たようなのが居たし、行動パターンも把握している、俺はそのまま壁の上で巨大ミミズが行動するのを待った。


 巨大ミミズが地面に穴を掘り、轟音を立てながら潜ると――――壁の上に居た俺の足元から穴を開けて頭を出した。
 俺は巨大ミミズの全身がまだ穴の中から出てないのを良い事に、横から刺して斬り刻んで好き放題HPを削った。


 巨大ミミズの全身が穴から出ると俺を探して辺りを見回す、だが俺は既に壁の下に飛び降りて逃げ出した後だ。
 着地は五点着地と呼ばれるパラシュート等の着地方法で、足の裏、脛、太腿、背中、肩と斜めに受身を取りながら転がるやり方でダメージはゼロ、一ドットもHPは減らない。


 壁の上に残されたミミズは攻撃範囲外に逃げた俺を追う事が出来ず――――再び穴を掘って地中を移動し、俺の近くに穴を開けて出て来た。
 俺はまた巨大ミミズの全身が穴から出るまで攻撃を続けて壁の上に昇る…………そうやって繰り返してると巨大ミミズは大量の消滅エフェクトを撒き散らして力尽きた。

 ちなみにノーダメージクリアだ。


「ね、簡単でしょ?」
「あんたねぇ……はぁ…………モンスターの思考ルーチンを逆手に取るなんて……酷い物を見たわ……運営に通報モノじゃないのコレ?」
「わたし達が真面目に戦って来たのが馬鹿みたいじゃない…………」
「あたしやリズさんでも、簡単に倒せそうですね……」

「コレが段差の恐ろしさだ、二メートルを超える段差があれば――――どんな敵だろうがソロで始末できる。
 俺はこのやり方で三種類のフィールドボスを二体同時に相手して完勝した、取り巻きも二十四体程居たが全部叩き潰した。
 ……二種類のフィールドボスが同時に出現するなんて日常茶飯事だが、一体目のボスを倒した所で三体目のフィールドボス出現は卑怯だと思う。
 後はタイムアタック・クエストと同じボスがフィールドに二体連続で沸くとか、マジで勘弁して下さい――――全部美味しく頂きまし
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