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夢幻水滸伝
第百七十一話 統一成るその十四

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「劉邦は天下取れんかった」
「後ろで治める人がおらんと」
「ほんまにな」
 そこはというのだ。
「どうにもならんかったわ」
「幾らええ軍師や武将の人がおっても」
「それは日本を統一する時もやったやろ」
「太宰君がしっかりと治めてくれたから」
 綾乃達が戦に出ている間にもとだ、綾乃自身が話した。
「そうしてくれてたから」
「戦えてな」
「政も順調にいってたわ」
「ほんましっかりとした政をしてくれるモンはな」
 何よりもとだ、芥川は話した。
「必要や、そやからな」
「これからはやね」
「太宰とか喜久子ちゃんはな」
「戦はせんでやね」
「政に専念してもらうわ」
 戦の場には出ずにというのだ。
「そうしてもらうわ」
「そういうことやね」
「そこがちゃうな、まあな」 
 ここでまた言う中里だった。
「これからは大勢の星のモンで広大な地域とよおさんの民を治める政と戦をしてくな」
「そやね、そうした勢力に合った」
「そうなるな」
「ほなやね」
「そや、これまでは関西そして日本という勢力でやってきたけど」
「物凄く巨大な勢力でどうかや」
「そうなるわ」
「ほんまそやね」
「そういうことや、これからはな」 
 芥川も二人に話した。
「巨大な勢力を治めてな」
「その力で戦っていく」
「そうなるで」
「これまでと全然ちゃうね」
「そこを念頭に置いていくことやで」
 こう綾乃に話した。
「綾乃ちゃんはその勢力の棟梁になるからな」
「これから」
「そや、この世界の八割の領地と民を治めるな」
「その勢力の棟梁やね」
「そのことも覚えておいてもらうで」
「ほなね」
 綾乃も頷いて応えた。
「うちはこれからな」
「僕等の棟梁や」
「その綾乃ちゃんの今の仕事やけどな」 
 中里は芥川の言葉に頷いた綾乃に言った。
「戦に勝ったからな」
「それでやね」
「勝鬨の指示や」
「それやね」
「それを出して」 
 そうしてというのだ。
「勝利を祝おうな」
「そやね、ほな今から」
 綾乃も応えた。
「勝鬨あげような」
「そしてや」
「戦が終わったからね」
「飲もうな」
「ようやく飲めるんやね」
 綾乃は芥川に満面の笑みで応えた。
「楽しみやわ」
「綾乃ちゃんは特にやな」
「うちお酒大好きやから」
 その満面の笑みで出した言葉だ。
「そやからな」
「今からやな」
「勝鬨あげたら」
 その直後にでもというのだ。
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