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夢幻水滸伝
第百七十一話 統一成るその三

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「それを見てもだがや」
「強くなるにはな」
「頭も必要だがや」
「六人共そやが」
「中里はだぎゃな」
「その六人の中でも一番頭がええ」
「咄嗟の機転もあるだがや」
「それでや」
 このこともあってというのだ。
「勝つのはや」
「中里だって言うだがや」
「そや」
 まさにというのだ。
「あいつや」
「そういうことだがや」
「最後に戦場に立ってるのはな」
 つまり勝っているのはというのだ。
「そやからあいつに一騎打ちを任せた」
「軍師としてのご決断ですね」
「僕が見て言うてな」
 雅にも話した。
「そして綾乃ちゃんもな」
「よしとされましたね」
「綾乃ちゃんの凄いとこは決断は迅速でな」
 迷わないで、というのだ。
「人を見る目がある」
「それで、ですね」
「今回の綾乃ちゃんの決断もな」
 中里をアレンカールとの一騎打ちに向かわせることにするそれもというのだ。
「正しいと思う」
「それならだぎゃな」
「万が一の時は次に僕が行くけどな」
 それでもというのだ。
「あいつはまずや」
「勝ってくれますね」
「そうだがや」
 雅にまた答えた。
「だから僕等はな」
「このままですね」
「戦っていくだがや」
「それでは」
 雅は芥川の言葉に頷き戦局を見て坂口に献策した。
 左手の丘が空いています」
「その丘をだぎゃな」
「今すぐ占領して」
 そうしてというのだ。
「そこから砲撃を行いましょう」
「わかっただがや」
 坂口は雅のその言葉に頷いた。
「ならだがや」
「その様にですね」
「兵を動かすだがや」
「それでは」 
「そこはそれでええわ」
 芥川も采配を執る者として雅の考えをよしとした。
「ほなな」
「それではですね」
「ここは二人に任せる、僕はあらためてな」
「戦全体を見られてですね」
「采配執っていくわ」
 こう言ってその場を離れてだった、空から戦線の采配を執った。その中で。
 千歳は風水の術を使って戦っていた、そこに田中が来て言ってきた。
「その自然を操る力でな」
「攻めるとね」
「やっぱりええな」
「ええ、私は戦の采配は苦手だけれど」
 自分では得意と思っていないことは事実だ。
「術を使ったりね」
「特に自然を使うとやな」
「風水師だから」
 この職業だからだというのだ。
「それでね」
「得意やな」
「こちらは自信があるわ」
 鉞を持つ田中に答えた。
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