親への感謝の気持ちA
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<サンタローズ>
ポピーSIDE
辺りは暗くなり、後4時間もすればバレンタインデーへと日付が変わる頃、お祖母様宅のキッチンにある作業用テーブルで、俯せで気絶するティミーが目にはいる。
「ティミー君…ねぇ、ティミー君!大丈夫!?ティミー君!!」
隣には泣きながらティミーを揺さぶるリュリュが…
あはははは………すんごいカオス!
此処までの状況を説明しよう。
キモいティミーに我慢しながら、クッキー作りを開始したリュカチルドレン!
私が予め用意しておいた食材を使い、思い思いの形にクッキーを作って行く。
そして焼き上げ、出来栄えを試食する面々…
多少の焦げや型くずれなどがあったものの概ね成功で、ティミーも初料理を成功させた…
一人を除いて…
「リュリュ…これ…何?」
私は『フンコロガシ』と言う虫が転がしてる物体によく似た物を指差し、制作者のリュリュに尋ねてみる。
「…ク、クッキー?」
「私に聞かないでよ!確かにクッキーを作ってたはずよ…でもこれは…」
「何だよ!ちょっと見た目が悪いだけだろ!味に大差は無いよ!」
心優しき我らのお兄ちゃんが、リュリュが作り出した謎の物体を勢い良く口に放り込む。
「うっ………」(バタン!)
凄い…私初めて見た…人が泡ふいて倒れたよ。
「きゃー!ティミー君!しっかりして、大丈夫!?」
10分後…
黄泉の国から無事生還したティミー…
「大丈夫…ごめんね、私の所為で…ごめんねティミー君…」
目覚めたティミーを見て、メソメソ泣き出すリュリュ…
「ち、違うよ!リュリュの所為じゃ無いよ!勢い良く口に入れたから、喉に詰まっちゃっただけだよ!お、美味しかったよ!ほ、本当に…」
「あぁそう…美味しかった…じゃぁ全部食べなさいよ!見た目悪いから、全部失敗作よ、これ!」
「うっ………た、食べるよ!美味しかったもん…リュリュの作った最高のクッキー…全部独り占めだぜ!」
大変ね男って…惚れた女に泣かれると、ムリをしてでも嘘を吐くのね…
ティミーは残りのリュリュクッキーを一気にほおばり、そしてダッシュでトイレへと駆け込んだ。
「あの姿を見て、惚れる女が居るのかしら?………ふぅ、じゃ概ね成功だし、お嬢ちゃん達は早めにお家に帰さないとね。リュリュ、私はこの子達を送ってくるね…直ぐ戻って来るから、そうしたら再挑戦よ!」
「う、うん…頑張る…けど………ティミー君は良いの?」
便器に顔を突っ込み気絶する兄をチラリと見て…
「そっとしておきましょ…」
と呟き、ラインハットとグランバニアへちびっ子達を送り届ける為ルーラを唱える。
ちびっ子達を送り届け、サンタローズのお祖母様宅へ戻ると、リビングのソファーでティミーが横になっている。
フレイに膝枕されているが、リュリュ
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