第十二幕その十
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「流石にね」
「想像していませんでしたね」
「ええ、けれどね」
れでもというのです、ドロシーは笑顔で言いました。
「ワクワクするわね」
「舞台に出るからですね」
「とてもね、それにね」
「それに?」
「京劇に出ることははじめてだから」
このジャンルの舞台にはというのです。
「なおさらよ」
「そうですか」
「とてもワクワクしているわ」
オジョにこうも言います。
「今の私はね」
「そうなんですね」
「しかも私自身を演じるなんて」
このこともというのです。
「楽しみだわ」
「そうなんですね」
「メイクもね」
「あのーーですーーね」
チクタクが言ってきました。
「私自身ーーというーーのに」
「貴方はお面付けてるわね」
「何故ーーでしょうーーか」
「それはね」
どうかとです、ドロシーはチクタクに答えました。
「今お話している通りにね」
「京劇ーーだからーーですーーか」
「京劇は役によってね」
「メイクーーをしてーーですーーね」
「お面を被るものよ」
「だからーーですーーか」
「貴方はお面を被る役になっているから」
それでというのです。
「被るのよ」
「そうーーですーーか」
「そういうことでね」
納得してというのです。
「いいわね」
「わかりーーましーーた」
「それじゃあね」
こうしてでした、チクタクもです。
舞台に出ることにしました、ですが。
ここでオジョがこう言いました。
「京劇は女の人が出てもいいんだね」
「昔は女形があったんですが」
「そこは歌舞伎と同じだね」
「今は女優さんがです」
普通にというのです。
「出ていまして」
「それでなんだ」
「別にです」
これといってというのです。
「おかしくないです」
「そうなんだね」
「はい、ですから」
「オズマ姫やドロシーさんが出てもだね」
「いいんです」
「そうなんだね」
「そこは気にしないで」
それでというのです。
「やっていきましょう」
「それじゃあね」
「それとです」
神宝はオジョにさらにお話しました。
「出るのは僕達だけですね」
「それがどうかしたのかな」
「面白いですね」
「オズの国だけの京劇だからなんだ」
「そんな作品もあるんだって、しかも僕達が役になっているなんて」
このこともというのです。
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