第十二幕その七
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「昨日上演していたね」
「また別のお芝居みたいだよ」
ボタンは水餃子を食べつつオジョに言いました。
「どうもね」
「西遊記や三国志じゃないんだ」
「またね」
「じゃあ水滸伝かしら」
ビリーナはそれではと言いました、向日葵の種を食べています。
「若しかして」
「それならーーです」
チクタクがここで言いました。
「もうーーおられーーます」
「ああ、梁山泊の人達がね」
「ご本人がーーおられるーーなら」
それならというのです。
「もうーーですーーね」
「役者さんに困らないね」
「左様ーーです」
まさにというのです。
「そこは」
「そうーーですーーね」
「じゃあどんな作品かな」
「京劇といっても色々な題目があるね」
かかしが言ってきました。
「そういえば」
「うん、ミュージカルや歌舞伎や歌劇もそうでね」
樵も言います。
「京劇もだね」
「それじゃあ何かしら」
ドロシーは蛙の唐揚げを食べつつ言いました。
「一体」
「そこは聞いてみましょうか」
「そうしましょう、詳しくね」
こうしてです、オジョは中華街の人に京劇のどんな題目を上演するのか聞きました、するとでした。
尋ねられた若い男の人はこうオジョに言いました。
「実はオズの国を舞台にした作品なんだ」
「えっ、オズの国のですか」
「オズの国だけにしかない題目なんだ」
京劇のです。
「それなんだ」
「そうした作品もあるんですね」
「オズの国だよ」
だからだというのです。
「それだけにね」
「オズの国にしかない作品もですね」
「あってね」
それでというのです。
「今から上演するけれど」
「役者さんがですか」
「まだ決まっていなくて」
「困っていますか」
「役がね」
「それはどういった作品ですか?」
神宝はその人に尋ねました。豚バラ煮込みを食べつつ。
「一体」
「オズの国にしかない京劇って」
恵梨香はどうかというお顔で首を傾げさせました。八宝菜を食べています。
「どんな作品かしら」
「ちょっと以上にわからないわね」
ナターシャも言います。ピータンを食べています。
「本当に」
「中国を舞台にした作品ならわかるけれど」
カルロスもどうかというお顔になっています。かに玉を食べています。
「それでもね」
「オズの国が舞台の京劇って」
ジョージもわかりません。お饅頭を食べています。
「どんな作品かな」
「見当がつかぬ」
関羽さんもでした、フカヒレスープを食べつつどうかとなっています。
「これは」
「さて、何か」
玄奘さんも麻婆豆腐を食べつつ言います。
「わかりかねます」
「本当に何ですかね」
猪八戒さんは刀削麺を食べつつ不思議そうなお顔になってい
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