第十二幕その四
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「恵梨香達も着飾りましたし」
「神宝達もなのね」
「そうしたらどうでしょうか」
「いいわね、じゃあ貴方達もいいかしら」
「よかったら」
三人はオズマの問いにすぐに一斉に答えました。
「お願いします」
「それじゃあね」
こうしてです、三人の男の子も着飾りました。三人は中国の袖が広くて縁のない丸い帽子もあるゆったりとした丈の長い上着とズボン姿になりました。
神宝は青、ジョージは赤、カルロスは黄色でやっぱり奇麗な刺繍が施されています。オジョはその姿の三人を見て言いました。
「タキシードとは違う立派さがあるね」
「あの、オジョさんも着られますか?」
神宝がオジョに言いました、
「この服を」
「あっ、僕はいいよ」
「いいんですか?」
「僕はこの服が礼装だから」
自分の胸に手をやって神宝に答えます。
「だからね」
「マンチキンの服がですね」
「そう、この服がね」
まさにというのです。
「普段着であってね」
「礼装なんですか」
「そう、だからね」
「着飾ることはですね」
「この服を立派にすることなんだ」
「僕もだよ」
ボタンも言ってきました。
「セーラー服がね」
「普段着でだね」
「礼装だよ」
こう神宝に答えます。
「そうだよ」
「普段着が礼装だね」
「そうなんだ」
オジョと同じくというのです。
「だからね」
「それでなんだ」
「僕も他の服は着ないよ」
「だったらね」
ここで言ったのはオズマでした。
「二人の服をクリーニングしてアイロンをかけてね」
「そうしてですか」
「奇麗にしましょう、帽子もそうして」
オジョにさらに言います。
「飾りも靴も磨いてね」
「そちらもですか」
「ええ、ピカピカにしてね」
そうしてというのです。
「奇麗にしましょう」
「そうしてくれますか」
「今すぐ飯店の人にお願いして」
服や帽子、靴を奇麗にしてというのです。
「そしてね」
「そうしてですか」
「その間皆でお風呂に入りましょう」
服や靴を奇麗にする間はというのです。
「そうして待ちましょう」
「それでお風呂からあがったらですね」
「二人をピカピカの服が待っているわよ」
「じゃあかかしさんもクリーニングして」
ドロシーも言います。
「樵さんも油を塗って磨いて」
「あっ、いいね」
かかしはドロシーのその言葉に乗りました。
「じゃあ藁も交換しよう」
「では早速だね」
樵も言います。
「奇麗にしようか」
「よし、おいらもな」
孫悟空さんも言います。
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