第十二幕その三
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「あら、もう来たの」
「ええ、魔法使いさんに送ってもらったの」
ドロシーがオズマに笑顔で答えます。
「それでなの」
「今来てくれたのね」
「さっきまでエメラルドの都にいたけれどね」
「魔法使いさんが送ってくれたんだ」
かかしと樵も一緒です。
「開いたら望のところに行けるドアを出してくれてね」
「僕達はそれでここまで来たんだ」
「魔法使いさんの魔法ね」
オズマはそのドアのことを聞いて言いました。
「まさに」
「そうよね、道具を使うね」
こう返すドロシーでした。
「あの人の魔法よね」
「そうよね、それでそのドアを使ってなのね」
「ここまで来たのよ」
一瞬でというのです。
「そうしたのよ」
「そうなのね」
「それでオズマ今の服だけれど」
旗抱姿のオズマに言います。
「また随分と奇麗な服ね」
「似合っているかしら」
「凄くね。ドレス姿の貴女も王女様だけれど」
「今の私もなのね」
「王女様よ」
オズの国の国家元首だというのです。
「それに相応しい姿だわ」
「そう言ってくれたら嬉しいわ」
「実際にね」
「貴女も旗抱が気に入ったみたいだし」
それでとです、オズマはドロシーに言いました。
「貴女も着てみる?」
「旗抱をなの」
「ええ、そうしてみる?」
トロシーににこりと笑って誘いをかけます。
「今から」
「着ていいの」
「いいわ、この街で売っているし」
「うん、いいね」
「ここは是非着てみるべきだよ」
かかしと樵はオズマのその言葉に頷きました。
「ドロシーもね」
「そうしよう」
「それと昨日私が言ったけれど」
オズマの足元からビリーナが言ってきました。
「恵梨香とナターシャも着ればいいわ」
「四人皆で着ましょう」
オズマはビリーナの言葉も受けて言いました。
「そうしましょう」
「それじゃあ」
ドロシーが頷いて恵梨香とナターシャもでした、そうしてです。
四人は旗抱を着ました、ドロシーは白で恵梨香はピンクそしてナターシャは黒のそれぞれの旗抱姿になりました。
それぞれの旗抱には金や銀で奇麗な刺繍が入れられていて宝石で飾られています、ドロシーはその姿になって飯店にある鏡で自分の今の姿を見て言いました。
「こうした服もね」
「素敵よね」
「ええ、とてもね」
「オズの国の正式な礼装に加えるべきかしら」
「いいと思うわ」
ドロシーはオズマににこりと笑って答えました。
「この服もね」
「そうよね」
「それじゃあね」
「今はこの服を着て」
「街を歩いていきましょう」
「それとですが」
オジョが提案してきました。
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