第十二幕その一
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第十二幕 皆で出て
オズマ達は中華街で京劇を楽しみました、その後は飯店中国のホテルに入ってそこで休みましたが。
オズマは晩ご飯の満漢全席を食べる中で皆に言いました。
「皆に吉報よ」
「吉報?」
「吉報っていいますと」
「ええ、ドロシー達もこの中華街に来るそうよ」
皆に笑顔でお話します。
「お仕事を終えてね」
「そうですか」
「ドロシーさんもですか」
「この中華街に来られるんですか」
「そうなの」
見ればオズマは今は中国の服を着ています、緑のエメラルドの都の服を基調として奇麗な刺繍と模様があってエメラルドで飾られています。
その服を着てです、皆に言うのです。
「いよいよね」
「それはいいわね、ただね」
ビリーナは自分の場所テーブルの上からオズマに言いました。
「あんた今中国の服を着ているわね」
「ええ、旗抱ね」
「凄い服ね」
「これも中国の服なの」
見れば頭に飾りもあってお姫様そのものです。
「とても奇麗でしょ」
「ええ、まさにお姫様よ」
「そうでしょ」
「あんたに相応しい恰好ね」
「そうーーですーーね」
チクタクも言います、食べることはないですが皆がそうするのを見て楽しんで心の栄養としているのです。
「オズの国のーー主のーー服です」
「皆も着られるわよ」
「そうなの?」
「女の子はね」
こうビリーナに答えます。
「そうなのよ」
「そうなのね」
「だからね」
それでというのです。
「皆もね」
「人間の娘はなのね」
「着てみればいいわ」
「じゃあナターシャと恵梨香ね」
ビリーナは着るべき娘達をすぐに出しました。
「二人ね」
「それに明日来るドロシーもね」
「ドロシーは明日来るのね」
「かかしさん、樵さんと一緒にね」
「二人も一緒ね」
「ええ、三人で来るのよ」
オズの国の中華街にというのです。
「そうしてくれるのよ」
「まさか三人が来るなんて」
ボタンはお料理を楽しみつつ言いました。
「凄いね」
「そうでしょ」
「まさかドロシー王女にここでお会い出来るとは」
関羽さんも言います。
「想像しなかった」
「全くですね」
玄奘さんは関羽さんのそのお言葉に頷きました。
「このことは」
「願いは適うし思わぬいいこともどんどん起こる」
孫悟空さんは精進酒ビールのそれをごくごくとジョッキで美味しそうに飲みつつ言います。
「そういうことですよ」
「そうそう、ここはオズの国ですから」
猪八戒さんはもりもりと食べています。
「こういうことも起こるんですよ」
「お師匠様、ここは喜びましょうぞ」
沙悟浄さんも食べています。
「ドロシー王女との出会いを」
「そうすべきですよ」
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