暁 〜小説投稿サイト〜
リュカ伝の外伝
天使とラブソングを……?(第7幕)
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付いてきた。
何だろう……“もっと高い物を頼め”と催促だろうか?
表情は同じで不機嫌そうだ。

「ラストオーダーです」
ああ……もうそんな時間か。
彼女(アイリーン)の演奏が見事で気付かなかった。

「あ〜……じゃぁもう一杯オレンジジュースを」
「……畏まりました」
凄い顔された。身分をバラしたら如何(どん)な態度に豹変するだろうか?(笑)

今ラストオーダーと言うことは、閉店まで30分。
俺の予想では閉店ギリギリまで演奏することはないと思ってる。
客に『もう終わりだから帰れ』と促す為に、そろそろ演奏も終わるだろう。

店の思惑よりも()を早く帰らせたい先程のウェイトレスが、最初のオーダーの時よりも早くオレンジジュースを運んできた。
因みに我慢できなかったのか、俺の席に近付く遙か前の段階ではブツブツと「貧乏人は早く帰れ!」と愚痴ってるのが聞こえたね。本人は聞こえてないと思ってるのだろう。ウケるぅ〜。

「ねぇ君……」
「……はい」
俺は用事があって不機嫌ウェイトレスが戻る前に呼び止める。

「今ステージで曲を披露してる彼女に、終わったらで良いから僕の席に来る様に伝えて」
「……そういうサービスは行ってません」
サービスって(笑)

「別に彼女を金で買おうって事じゃないんだ」
「……しかし」
「兎も角、伝えるだけ伝えてよ。来るか来ないかは彼女の意思なんだし」
「……分かりました」

納得はしてないが、金払いの悪い客の相手はしたくないらしく、早々に立ち去る為に願いを聞き入れてくれた。
後は彼女(アイリーン)次第。
もし来なかったら彼女(アイリーン)に協力を仰ぐのは止めておこう。

愛人にしなくても、王様の周囲で働いてる噂が立てば、彼女(アイリーン)の才能を評価しなくなるかもしれないしね。
またピエッサちゃんに手伝って貰って、新たな才能を芸高校(芸術高等学校)で発掘しよう。

そんな事を考えてると、彼女(アイリーン)は演奏を終わらせて、客達から溢れんばかりの拍手喝采を受けていた。
勿論俺も拍手したよ。力一杯。

客からの拍手を受けた彼女(アイリーン)は深々とお辞儀をしてステージから控え室へと帰っていった。
あの不機嫌ウェイトレスは、俺からの依頼を遂行する為に、彼女(アイリーン)の後を追い控え室の方へと向かっていく。これで君を責めることは無いよ。

ステージでの演奏も終わり、この店のメインイベントが終了したことで、客の大半が席を立った。
そして金を払いゾロゾロと店から出て行く。
残った客は、まだ余韻に浸ってたり、まだ飲み物が残ってる者ばかりだ。早く帰れば良いのに。

暫くして店員(ウェイターやウェイトレス)が待機してる場所に不機嫌ウェイトレスと
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