暁 〜小説投稿サイト〜
リュカ伝の外伝
天使とラブソングを……?(第7幕)
[2/4]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
閉店まで演奏してるのか判らんが、今呼び出す訳にはいかないな。
(ゴールド)のオレンジジュースをチビチビやりながら待つとしよう。

そんなことを考えてると早速6(ゴールド)のオレンジジュースが席に届いた。
運んできたウェイトレスの表情は相変わらずだ。
そういう顔なのか? 笑顔なら可愛いのに。

早速6(ゴールド)のオレンジジュースを飲んでみる。
……美味いな!
(ゴールド)は伊達じゃない。

とはいえチビチビ飲むことに変わりない。
彼女(アイリーン)の仕事終わりはまだ先だろうから、6(ゴールド)もするオレンジジュースをガバガバ飲んではいられない。だって19(ゴールド)しか持ってないのだもの!

さて……飲み物の方で楽しめないのなら、音楽の方で楽しむしかない。
俺は6(ゴールド)のオレンジジュースを少し口に含んでは彼女(アイリーン)の演奏と歌声に耳を傾ける。

披露してる曲は以前からこの国で流行ってる曲であったり、学友が作った曲を許可を得て演奏しているのだったり様々だが、自身が作った曲で無いことをアピールしている。
相当あの事件が堪えたのだろう。

だが彼女(アイリーン)はこれで良いのだと思う。
才能が無い訳ではない。
無から作り出せないだけで、既存の名曲をこの上なく見事に表現できるのだ。

俺は彼女(アイリーン)の事を女版ウルフだと思っている。
アイツも自身の想像力で絵は描けないし、新たな計画などを思いつくことはない。優秀な記憶力から導き出して表現しているだけだ。

そういう意味で彼女(アイリーン)は一度聴いた曲は完璧に再現できるし、一度憶えたテクニックはミスること無く完璧に披露できるのだ。
正直言って羨ましい能力だし、作詞作曲が出来ないからと言って潰して良い才能ではない。

かなりの美人だしスタイルも良いし、正直なとこ口説きたい。
彼女(アイリーン)も以前の事件で俺に好意を持ってるのは自惚れでは無く確かだし、ちょっと口説いたら間違いなく落とせるだろう。

だが今回は自重しなければならない。
何故ならば、彼女(アイリーン)の才能を潰してはならないからだ。
天才と言える彼女(アイリーン)の才能は伸ばすべきなのだよ!

仮に口説いて王様の愛人になってしまったら、音楽に詳しくない者達は彼女(アイリーン)の才能に気付くことはなくなるだろう。
『王様の愛人だから活躍できてるんだ』と理解しようとせずに思考を止めてしまうだろう。

それだけは避けねばならない。
後ろ髪が引っこ抜かれる勢いで引かれるが、俺は彼女(アイリーン)に手を出してはいけない。
こんな美人が傍に居るのにぃ(泣)

俺のこの悲しみを知ってか知らずか、例のウェイトレスが近
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ