六十五匹。
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ドアをくぐった先は大きな一室。
机やソファーのある応接室のような場所で中にはメイドが控えていた。
クーコの御付きのメイドだ。
「抱き枕の差し入れじゃ」
「かしこまりました」
御付きのメイドが奥の扉を開けてクーコの寝室へと案内した。
普通であれば王族の寝室など入れやしないのだがタマモとシラヌイは特別である。
それに、寝室にいるのはタマモ、シラヌイ、メイド、クーコだけではない。
聞こえる寝息はクーコとシラヌイに加えて二つ。
メリーとシャクティだ。
大きなベッドの上にはクーコを中心にメリーとシャクティが川の字で寝ている。
タマモがそっとクーコの隣にシラヌイを置いた。
クーコがうっすらと目を開けた。
「まだ寝ていて良いぞ」
「わかったわ。タマモ」
短いやり取りの後で、クーコがシラヌイを抱きしめた。
「儂は部屋にいるから。夕方までには返すんじゃぞ」
それを聞き終わるか聞き終わらないかの間にすでにクーコは眠っていた。
タマモとメイドがそっと部屋を出る。
タマモはそのまま同じエリアにある自分の部屋へと向かった。
「むぅ……」
その部屋のソファには少し頬を膨らませたシェルムが座っていた。
「我慢せんかシェルム。家でなら好きなだけ甘やかしていいから」
「わかってますよぅ」
フイッとシェルムがそっぽを向く。
シラヌイやクーコと同じくらい子供っぽいその仕草にクスリとタマモが笑った。
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