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魔法絶唱シンフォギア・ウィザード 〜歌と魔法が起こす奇跡〜
無印編
第58話:残された指輪
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逃走手段はテレポートしかない。颯人は連中に悟られないように、ゆっくりと左手を腰の指輪ホルダーに持っていった。
しかし──────
「おっと!」
〈アロー、ナーウ〉
あと少しでテレポート・ウィザードリングに手が届くと言うところで、颯人の動きに気付いたヒュドラが魔法の矢を放ち颯人の動きを妨害してきた。
自身に向けて飛んでくる魔法の矢に、颯人は舌打ちしつつ横に回避する。
そこに回り込むメデューサ。左腕のスクラッチネイルで彼を切り裂こうとしてくる。
普段の彼なら回避も余裕だろうが、この時同時にフィーネが鎖鞭による刺突を放ってきており颯人は一瞬そちらに意識を向けてしまっていた。彼が気付いた時、メデューサのスクラッチネイルは最早回避も防御も間に合わないレベルで間近に迫ってきていた。
「ヤベッ!?……なんてね」
次の瞬間には颯人にスクラッチネイルが炸裂すると思われた瞬間、颯人がメデューサの顔の前で指をパチンと鳴らした。すると、彼の指から火薬が弾ける音と共に紙吹雪が舞いメデューサの視界を一瞬奪った。
時間にしてみれば僅かなものだが、その瞬間確かにメデューサの狙いはズレた。それは颯人が2人の攻撃を回避するには十分な隙となり、紙一重で斬撃と刺突から逃れた颯人はついでとばかりに肘打ちと掌底をメデューサにお見舞いした。
「ぐぅぅぅぅっ!?」
「魔法だけが、俺の取り柄じゃないんだよ。分かるぅ?」
「ふん! だが油断したな」
「は? がっ?!」
突然、颯人の背中に何者かの蹴りが突き刺さる。蹴り飛ばされた颯人は、バウンドしながら転がり壁に叩き付けられた。
「が、はっ?! な、何だ?」
一体何が起こったのかと颯人が先程まで居た場所を見ると、そこには床に突き刺さった鎖鞭を引き抜いているフィーネの姿があった。
フィーネは颯人に回避され床に突き刺さった鎖鞭をその場で引き抜かず、アンカー代わりにして自分の身を引っ張ったのだ。常人を越える力で固定された鎖を引けば、支えるものの無い体が逆に鎖の方に引き寄せられるのは自明の理だ。
フィーネはその速度を活かして、颯人に飛び蹴りを見舞ったのだろう。
「えぇい、くそ。ヘマしたな、チクショウ……」
「何時まで座ってる気だ!」
「がっ?!」
状況を分析していた颯人に、接近してきたヒュドラの斬撃が襲い掛かる。下から掬い上げるように放たれた斬撃が、彼をその場で無理やり立たせた。
ヒュドラは無理矢理立たされた颯人の肩を掴むと、メデューサの方へと放り投げる。メデューサはそれを、ライドスクレイパーでその場に叩き落した。
「ふん!」
「がはっ?!」
「これで終わらんぞ!」
「ぐぅ、がぁぁぁっ?!」
颯人への追い打ちは続き、叩き落
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