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魔法絶唱シンフォギア・ウィザード 〜歌と魔法が起こす奇跡〜
無印編
第58話:残された指輪
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?」
再び司令室に乗り込んできたメイジ達に、朔也はショットガンを構えアルドも痛む体に鞭打ってハーメルケインを構える。慎次はクナイを手に、怯える未来とまだ気を失っている弦十郎を庇う様に立つ。
対する魔法使い達は、相手がロクに戦えない連中ばかりだと分かりゆっくりと部屋の中を進んだ。実際、白メイジを含めて総勢6人のメイジが襲い掛かれば、今司令室内に居る者は全員一溜りもないであろう。
…………メイジ達の相手をするのが彼らだけであれば、の話だ。
「ぐあぁぁぁぁぁっ?!」
「ッ!? 何ッ!?」
〈スパーク、ナーウ〉
出し抜けに最後尾に居た琥珀メイジが、何者かによって吹っ飛ばされ司令室の床に叩き付けられた。何事かと全員が入り口に目を向けると、そこには魔法で灯りをともして佇むウィズの姿があった。
これには白メイジも仮面の奥で苦虫を噛み潰したような顔になる。手負いのアルドやロクな戦闘経験の無い司令室の人間ならともかく、ウィズをこの程度の戦力で相手にするのは心許無いとか言うレベルではない。はっきり言って無謀だ。
しかし、勝てないからと言って即座に逃げると言う選択肢は彼らに存在しなかった。彼らに死を恐れると言う考えは存在しない。死ぬまでワイズマンの為に戦う事が、彼らの存在意義なのだ。そう仕込まれていた。
だから、向かってくるメイジ達に対してウィズは容赦をするつもりはなかった。情けを掛けてどうにかなる問題ではない。甘さを捨てねば、死ぬのは自分の方だ。
そう考えて身構えるウィズだったが、突然銃声が響くと同時にメイジ達が動きを止めた。それもただ足を止めたと言うのではなく、動画を一時停止したように動作の途中で固まっていた。
「な……何だ、これは────!?」
「どうした――――?」
何が起こったのかと警戒するウィズだったが、その彼に緒川が声を掛ける。
「さぁ、今の内に!」
「……助かった」
それは慎次の仕業だった。その名も影縫い。よく見れば気付く事だが、メイジ達の足元には銃痕が刻まれている。影縫いとは、相手の陰に刃物などを突き立てる事で対象の動きを制止させる、忍術の一種である。先程の銃声は、慎次が持っていた拳銃で影縫いをした音だったのだ。
因みにこれは翼も使えた。
「忍術、と言うのは初めて見たな。案外悪くない」
〈シール、ナーウ〉
慎次の様子を見て彼がメイジ達の動きを止めたと見たウィズは、彼の忍術に感心しながらメイジ達の魔力を封印し無力化した。
脅威が去り、安堵の溜め息を吐く朔也達司令室の面々。
その時、今まで意識を失っていた弦十郎が目を覚ました。
「う、ぐっ…………ここは?」
「司令!? 目が覚めましたか!?」
「お前ほどの者が、随分と痛い目に遭った
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