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夢幻水滸伝
第百七十話 近付く統一その三

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「そやからや」
「どうしてもやね」
「あいつとやるのはな」
「中里君やね」
「あいつの方がええ」
「それで行ってもらったんやね」
「そや」
 芥川はお握りを食べつつ答えた、三角に握られていて海苔で巻かれているその中には梅干しがある。
「そういうことや」
「中里君は接近戦も出来るから」
「刀と拳やと拳の方が手数は多なるけどな」
「リーチがあるさかい」
「刀はな」
「そのリーチが大きいし」
「しかもあいつはアレンカール並に格闘に術を入れられる」
 このこともあるというのだ。
「それもあるし何よりな」
「強いんやね」
「そや、それでや」
「勝ってくれるんやね」
「そや、それで僕等はな」
「このままやね」
「軍勢の采配を執りつつな」
 そしてというのだ。
「そのうえでな」
「攻撃していって」
「敵軍を倒してくで」
「わかったで」
「綾乃ちゃんは今回も物凄い破壊力やったな」
 芥川はお握りを両手で持って三角の端から少しずつ食べていく綾乃に話した、芥川が右手に持って豪快に食べているのとは実に対象的だ。
「絶え間なく敵軍を絨毯爆撃してたな」
「それでその絨毯爆撃がやね」
「やっぱり戦局にかなり影響したわ」
「そうやねんね」
「綾乃ちゃんの強力な術にな」
 それに加えてというのだ。
「さらにや」
「大蛇やね」
「こいつの八つの頭での攻撃がな」
 自分が今乗っている大蛇を見下ろしつつ話した。
「ほんまにな」
「凄いね」
「上級ドラゴンが八匹おるのと一緒や」
 並のドラゴンでなくだ、レッドドラゴン等そうしたドラゴンも他のモンスター達とは隔絶した強さがある。
「それでや」
「その強さはやね」
「絶大なもんがあるわ」
「百万の軍勢にも匹敵する位やね」
「その綾乃ちゃんが空で敵軍をずっと攻撃してくれた」
 休憩時間があってもだ。
「それもや」
「戦局に影響したんやね」
「そや」
 まさにというのだ。
「ほんまにな」
「そやねんね」
「かなりな、今後も戦になったら」
 その時はというと。
「存分にな」
「こうして戦ったらええんやね」
「そや、しかも大蛇は高空での戦も平気やろ」
「全然戦力落ちんで」
「雲の遥か上におってもな」
「そやからやね」
「高いところから攻められるとな」
 どうかというのだ。
「もうそれだけでな」
「有利やね」
「敵の頭抑えられて」
 芥川はさらに話した。
「しかもや」
「攻撃されにくいさかい」
「ええんや」
「それでやね」
「綾乃ちゃんもこれからもな」
「戦の時にやね」
「戦ってもらうで、何しろ三極星や」
 そのうちの一人だからというのだ、もっと言えば綾乃はその三極星の中でも第一にある神魁星である。
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