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夢幻水滸伝
第百七十話 近付く統一その二

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「例え六将星でもな」
「若し勝てるとしたら」
「まあ三極星位やろな、相性にもよるが」
「つまりうち等やないとやね」
「勝てんわ、確かにアレンカールも恐ろしいまでに強いが」
 それでもというのだ。
「中里やとや」
「勝てるね」
「そや」
 まさにというのだ。
「あいつやったらな」
「ほぼ確実にやね」
「そや、確かに戦にも絶対のことはなくてな」
「万が一があるけど」
「それでその時は僕が行くつもりやけどな」
「それでもやね」
「あいつはやってくれる」
 中里、彼はというのだ。
「そやからな」
「それでやね」
「勝ってくれるわ」
 間違いなくというのだ。
「そやからな」
「中里君については安心して」
「吉報を待つわ、そしてその吉報がな」
「うち等の勝ちの時やね」
「敵の軍勢を倒して」
 そしてというのだ。
「そしてや」
「そのうえでやね」
「あいつが勝ってな」
 そのうえでというのだ。
「僕達の勝利が決定するんや」
「そしてその勝ちが」
「僕等が太平洋と地下世界を統一したな」
「その時になるんやね」
「そうなるわ、あと実は僕はアレンカールには相性が悪い」
「芥川君接近戦に弱いから」
「確かに僕も強い」
 この自信はある、彼にしても。伊達に戦う軍師を自称してそのうえで自ら戦場で刃を振るっている訳ではない。
「一騎打ちもこれまで勝ってきたけどな」
「相性は大事やね」
「そや」
 まさにというのだ。
「僕は接近戦になると大通連があるにしても」
「刀一本やね」
「基本手裏剣と忍術で戦うからな」
 三光手裏剣とそれで、というのだ。
「接近戦でも替わり身の術とか分身の術とか使えるにしても」
「それがアレンカール君に通じるか」
「遠距離ならともかく接近戦ではあいつに通じん」
 接近戦に強い彼にというのだ。
「むしろ忍術を出そうとするな」
「その時にやね」
「一瞬でも隙が出来て」
 そしてというのだ。
「その隙をや」
「衝かれてやね」
「攻められる」
「そやからやね」
「忍術も下手に使えん」
「それで大通連しかないけど」
「あの神具だけやとな」
 どうにもというのだ。
「めっちゃ分が悪いわ」
「アレンカール君には通じんね」
「そや、それでや」
 その為にというのだ。
「僕はあいつとは相性が悪い」
「そういうことやね」
「接近戦、カポエラとボクシングを合わせたみたいなそれにな」
 その格闘術に加えてというのだ。
「あいつは接近戦に術も普通に組み入れる」
「そこも厄介やね」
「僕もそれは出来るが」
「やっぱりアレンカール君の方が上手で」
「分が悪い」 
 このことから見てもというのだ。
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