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戦国異伝供書
第百十二話 はったりその十五

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「まだまだ先であるが」
「それでもですな」
「先のことでもですな」
「考えてな」
 そうしてというのだ。
「動く様にな」
「していきますな」
「これからは」
「左様では今はな」
 今の伊達家はというのだ。
「二本松、畠山家をな」
「どうするか」
「あの地をどうして手に入れるか」
「それを考えていきですな」
「手に入れますな」
「それじゃ、迂闊に動いたり手間取るとな」
 その時はというのだ。
「芦名家ひいては佐竹家が出て来る」
「そして事態はややこしくなる」
「そうなりますな」
「うむ、だからな」
 それでというのだ。
「ここはな」
「策を用いるのですな」
「そうしますか」
「左様、畠山家に送る忍の者は腕利きを選び」
 そうしてというのだ。
「あの家の考えを隅から隅まで知ってな」
「策を仕掛けて嵌めて」
「そうしてですか」
「あの地を手に入れる、あとじゃ」
 そしてというのだ。
「父上ともな」
「大殿ともですか」
「お話されますか」
「そしてですか」
「策を仕掛けますか」
「そうしようぞ」
 こう話してそうしてだった。
 政宗は二本松を手に入れる為に動きはじめた、それはこれまでの武勇を使ったものではなく策を使うものであった。


第百十二話   完


                   2020・9・1
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